コムジェストに学ぶ、独立系運用会社の生き残りの条件。

先月、私が企画に携わったイベントに、たまたま2日間続けて、
コムジェスト・アセットマネジメントの高橋庸介社長にお付き合いいただいた。

詳細については下記のサイト等をどうぞ。

機関投資家・メディア向けのイベント

個人投資家向けの意見交換会

私がフランスで設立されたコムジェストが興味深いなと思うのは、
独立系、すなわち大手金融グループの傘下ではない運用会社で、
創業から30年以上が経過し、創業者はすでに引退していること。
そして代表が三代目となった今も創業以来の運用哲学が貫かれていること。

日本の独立系運用会社の老舗であるスパークスは、
創業時期はコムジェストとほぼ同じだが、創業者の阿部社長が健在。
先日、同社の社内勉強会を見学させていただいたが、
創業者の運用哲学を伝えるための後進育成の機会のようにも感じられ、
運用会社としての将来設計は道半ばといったところだった。

またその他の独立系はさわかみ投信をはじめとして運用期間は20年に満たない。

来年からはじまる積立NISAが最長20年間非課税となることを考えると、
日本の独立系にお金を預けるには、少し心許ないというのが正直なところ。

ゆえに独立系として運用・組織ともに型ができあがりつつあるコムジェストは、
日本の運用会社、個人投資家にとって興味深い事例と言えるのではないか。

今回、高橋社長にうかがった話の中でポイントと思われるのが以下の4つ。

  1. 社員にも顧客にも分かりやすい投資哲学「クオリティグロース」
  2. 設立以来、役職員と創業者が株主(四半期決算に振り回されない)
  3. 社員を大切にする企業文化(社員に対する業績貢献への圧力が希薄)
  4. 徹底したチーム運用(スターを作らずチーム全員の一致で意志決定)

創業メンバーが健在なうちは、特に4番目が難しいのかな。

運用責任者がNHKやテレ東のビジネス番組で特集されたのをきっかけに、
ドーンと投資資金が流入する例があるが、長期的には好ましいことではない。
顧客からの預かり資金が継続的に増えることが(=特に積立投資の顧客の増加)、
ファンドはもちろん運用会社そのものの長期的な成長につながるだから。

おまけでコムジェストの日本株チームのアナリスト高田裕氏が、
個別株派の個人投資家に有益な書籍を出しているので関心のある方はどうぞ。