日本の森林再生力の高さは火山噴火の賜物?

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先日、東大寺の建造の裏側にある森林破壊についてまとめたけど、

今の日本がハゲ山だらけかというとそういうわけでもない。

江戸時代の浮世絵にはわずかな松が生えた荒廃した山が描かれるが、
近年は「森林飽和」という題の本が出版されるほどの回復ぶりだ。

でも他の地域では過去の森林破壊の跡が今も残っており、
たとえば地中海地域の美の代名詞、白い地表と青い海は、
造船のための森林伐採から回復不可能になったことに由来する。

日本の森林回復力は、温暖湿潤な気候の恩恵によるものだろうが、
他にも背景があるのでは?と疑問に思っていたらこんな記述を見つけた。

日本は火山国であり、各地の火山が噴火して、太古より、日本列島の上に火山灰を何度も降らせてきた。火山灰は、多量に集積すると黒ボク土のような問題土壌にもなるが、一般の土壌に適度に混入した火山灰は風化しやすい母材となって、多くのミネラルを供給して土壌を若返らせるはたらきをする。このようなことから、日本の褐色森林土は、樹木を育てるために必要な栄養分を豊富に含み、若くて生産力が高い土壌ということができるのである。」(独立行政法人農業環境技術研究所「司馬史観による日本の森林評価と土壌肥料学」)

そういえば和食の美味しさには火山と地震が不可欠という話もあった。
火山の噴火は脅威だけど、その恩恵も享受しているのが私たち日本人なんだね。

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