貯蓄と一緒に話せる資産形成/本日のスープ86皿目

この記事は約2分で読めます。

リレー連載企画「本日のスープ~株式投資をめぐる三重奏~」。

m@さんからのご寄稿コラムです。


金融庁が「貯蓄から投資へ」を改め「貯蓄から資産形成へ」と表現を変えました。投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2016で森長官が寄せて下さったメッセージにあった「我が国の家計には「投資の成功体験」が共有されていない」という部分を前回、rennyさんが掘り下げていました。(→「投資の成功体験」って?/本日のスープ85皿目)

私が投資を始めた15年以上前から比較すると、投資を始めるハードルは随分下がったように思います。一方で貯蓄から投資へというかけ声はかかるものの、なかなか一般生活者にとって投資が身近な存在となることはありませんでした。

テレビや雑誌などで取り上げられるのは節約、貯蓄、そして数年で数千万円、数億円といった派手な投資がメインで、なかなか資産形成としての投資が取り上げられる事はありません。投資といっても資産形成としての投資は派手さがないから・・・というマスコミの見方もわかりますが、同じ地味でも貯蓄は取り上げられます。貯蓄と同じ路線で語られる資産形成(投資)が市民権を得ること=金融庁が目指している投資から資産形成であり、生活者の家計に投資の成功体験が共有された状態なのかなと思います。

例えば、月1万円を10年間バランスファンドで積立して年利2%だったとしても132.7万円になり、12.7万円は投資収益になります。プラスもそんなに大きくないけれども、失敗しても生活が傾くような大損もしない。こうしたプチ投資家達のちょっとした成功体験が共有されることが生活者へ投資が広がっていく最初の一歩となるのではないでしょうか。プチ投資家というのがミソです。あまり大きく利益を出すと人は他の人に話すのを躊躇います。その中から本格的に資産形成のツールとして投資を活用していく人達も出てくるのではないでしょうか。

なぜ投資をすることがプラスのリターンにつながるの?という根本部分はもちろん抑えた方がいいのは確かですが、普通預金、定期預金、国債の次に来るくらいの欲張らない投資がまずは求められているのかなという気がします。

いい投資探検家:m@(エムアット)

コメント