会席料理と懐石料理の違い/髙橋拓児「和食の道」

会席料理と懐石料理。
同じ和食で読み方も同じ。何が違うのかふと気になった。
大辞林で調べてみると、

かいせき【会席

  1. 何人かの人が集まって寄り合う会合・宴会などの席。多く、連歌・俳諧・茶の湯などの席。
  2. 「会席料理」の略。酒宴の席などで一品ずつ皿に盛って会席膳で出す上等な料理。

かいせき【懐石

〔禅院で僧が温石(あたためた石)を懐中して空腹をしのいだことから、一時の空腹しのぎ程度の軽い料理の意〕

茶席で、茶の前に出す簡単な食事。茶懐石。懐石料理。

〔同音語の「会席」は寄り合いの席、また、宴席に出される上等な料理のことであるが、それに対して「懐石」は茶席で茶を出す前の軽い食事をいう〕

京都「木乃婦」主人の髙橋拓児さんは著書「和食の道」で、

「お酒と料理を楽しむのが会席料理で、それに対してお酒ではなくお抹茶と風情、風流を楽しむのが懐石料理。」

会席はお酒、懐石はお茶という一般的な説明もしているが、
もう一歩踏み込んで会席は神道懐石は仏教由来とも語っている。

たしかにお茶を嗜むことは、仏教とともに中国から伝来し、
日本初の茶の専門書「喫茶養生記」は禅僧、栄西が書いたものだ。
そして岡倉天心が説くように茶道の「不完全の美」は禅に由来する。

他方でお酒ともにいただく宴の会席料理は、
多くの人と食卓を囲むお祭りのようなものだから、
日本古来の食の形で神道由来と言えるのかもしれない。