個性を失い、コモディティ化の進む金融業/本日のスープ80皿目

リレー連載企画「本日のスープ~株式投資をめぐる三重奏~」。
m@さんからのご寄稿コラムです。

※直近のダイジェスト(71~77皿目)はこちらをどうぞ


前回rennyさんがESG投資のメインストリームがESGインデックスになるのであれば反対という意見を述べていました。

元々投資業界はより高いリターンを求めて切磋琢磨していましたが、高いリターンに加えて確実性、ブレの少なさ(シャープレシオの高さ)を求めるようになりました。そしてかつては参考値であった市場平均=インデックスに投資できるようになると今度はインデックスを横目に見ながら勝負するようになりました。

よりよい成果を出すための運用から負けない運用へ求められるものが変わりゆく中で、投資における個性が失われ、より規格化されたものが持て囃されるようになったのではないかと感じます。最近流行のスマートベータはまさに規格化された投資であり、市場平均を超えるリターンが期待されるパターンを探し求めた結果です。

規格化においては客観性が重視されますが、ESG投資は主観こそが大事だと思います。誰もが納得する客観的なものより、運用者の主観で投資した結果の是非を問う、そんな骨太な運用を求める人達が少ないのも問題だと思います。何か新しい尖ったものが誕生しても、結局は汎用性のある規格化されたものが広まっていく。金融業においても工業化が進んでいるのではないでしょうか。

広く世の中に受け入れられる課程においてコモディティ化というのも一つの姿ではありますが、物事の本質は失わずにいて欲しいと思います。

いい投資探検家:m@(エムアット)