天ぷらの歴史と名店の系譜を調査中。

天ぷら道楽先週末に早乙女哲哉の「天ぷら道楽」を読んで、
天ぷら名人として名高い著者の店「みかわ是山居」を予約。

せっかくだからこれを機会に天ぷらについて調べている。
長くなりそうなので集めた情報をいったんメモ。

まずは小麦粉と日本の食文化の美味しい関係を辿ると、
だいたい奈良時代まで遡ることができるだろうか。

  • 奈良時代…遣唐使が持ち帰った「唐菓子」は生地が小麦粉
  • 鎌倉時代…中国から「麺」と「まんじゅう」が伝来
  • 安土桃山時代…南蛮文化と出会い「天ぷら」や「かすてら」が誕生
  • 明治時代…「パン粉」や「ルー」を使った「洋食」の誕生

天ぷらの語源については諸説あり、はっきりしない。
ポルトガル語の”temperar”(油を使用して固くする)が有力か?

天ぷらの調理法についての文献は、
冷月菴谷水「歌仙の組糸」(1747年)とされ、

「てんぷらは、何魚にしても、うんとんの粉(小麦粉)をまぶして揚ぐるなり。菊の葉てんぷら、また、ゴボウ、蓮根、長芋その他何にてもてんぷらをせんには、うんとんの粉を水、醤油とき塗りつけて揚ぐるなり。」

初めの頃は衣に味を付けて揚げていたようだ。
そういえば長崎を訪れた際に体験した卓袱料理では、
味付き衣でまるでアメリカンドックのようだった。

また日中欧の油を使った調理法を比較すると、
欧米→中国→日本の順に使用する油の量が増えていく。

  • 欧米…少量の油で炒め焼き
  • 中国…中華鍋で食材を油通し
  • 日本…大量の油を用いる天ぷらやフライ

大量の油で温度や揚げ時間を巧みに調節する原点をたどると…
青森県の「大平山元Ⅰ遺跡」で発見された世界最古の料理跡は、
約16,500年前に煮炊きした跡が土器に付いていたものだった。
日本の料理の原点は土器文化由来の煮る・炊く・蒸すが中心で、
この調理法が水から油に変わったものと考えられるのではないか。

しかし経験と勘に頼る加熱調理法ゆえに、
家庭料理で天ぷらを上手に揚げることは困難だ。
現代の天ぷらの名店の系譜を辿るとその源流は大きく3つ。

それぞれの店出身者の天ぷらの名店は、

このうち私が行ったことがあるのは深町、楽亭の2つだけど、
楽亭は2015年1月にご主人が亡くなり、残念ながら閉店。