ビジネスの勘所

ビジネスの勘所

多様性は組織力向上ではなく危機回避のため?

多様性(ダイバーシティ)が重要!と見聞きすることが多くなったが、それとは真逆な研究結果を示す論文が、池谷裕二「寝る脳は風邪はひかない」で紹介されていた。 Stephanie de Oliveira a...
ビジネスの勘所

創業者や先駆者の考えをいかに残すか?

企業の創業者や何かの分野の先駆者といった、理想を持って自ら道を切り開いた世代が第一線を退き、次の世代へと引き継がれた後に、どうも歯車がかみ合わなくなる。 当初の理想や目的が忘れられるにつれて、暴走や形...
食文化と美食探訪

京都の料理人が定めた飲食店の安全基準

今月初めに視聴した和食文化学会のセミナーで、菊乃井や瓢亭、木乃婦などの京都の名だたる料亭が共同で、独自の安全基準“Chef's Criteria of New Normal”を策定したことを知った。 ...
お薦めの本

たねや急拡大の秘密「近江商人の哲学 「たねや」に学ぶ商いの基本」

たねやの四代目、山本昌仁氏が書いた本がかなり面白い。 お菓子づくりに込められた想いが分かり、 たねやのお菓子を食べたくなるのはもちろん、 縮小する業界で右肩上がりの成長に導いた三代目の手腕が特に興味深...
IR情報等から企業を見る

人は見たいように世界を歪めてしまう。だから危機は未然に防げない?

経営危機はできれば未然に防ぎたいものだが、無理な願いだろうか? 前回の記事で「危機感がない社長」が最も危ないという指摘をしたが、将来の危機に鈍感になりがちなのがヒトの性なのかもしれない。 将来の危機に...
ビジネスの勘所

将来性のない中小企業を見抜く方法

企業の成功は偶然、失敗は必然の要素が強いというのが持論。企業の失敗の形は不思議と似通っていることが多く、中小企業ともなれば「型」が存在すると考えてしまってもいい。以下は帝国データバンクの情報をもとにま...
食文化と美食探訪

料理に込めた想いの伝え方。西麻布「Takumi」のアイデアが素晴らしい!

今年2月にオープンのフレンチ「Takumi」。 29歳のシェフ、大槻卓伺さんのアイデアに感銘を受けた。 お店のコンセプトは、 組み合わせの妙を正確に理解し、楽しめるレストラン 料理が運ばれてくる前に、...
お薦めの本

本業を拡大解釈し、社会的な課題を「自分ごと」にする/新井和宏「持続可能な資本主義」

鎌倉投信のファンドマネージャー新井和宏 氏の新刊を読んだ。 一番印象的だったのが、菓匠Shimizu(長野県伊那市)の紹介とともに語られる、企業が事業の中で社会的な課題を解決するために必要な視点。 「...
ビジネスの勘所

本社機能は小さく!/坂本光司「小さくてもいちばんの会社」

私の投資人生を劇的に変えてくれた一冊、 坂本光司「日本でいちばん大切にしたい会社」。 でもこのシリーズ本がベストセラーとなったことで、 坂本教授が関わる便乗書籍が乱発されるようになり…。 研究費の支援...
ビジネスの勘所

成功は偶然、失敗は必然。

起業して成功するために必要なことはなんですか? なんて問われていつもこう答える。 失敗するタイプの人は分かるけどね… 経営学の分野は成功法則を追い求めているけど、 私は成功は偶然、失敗は必然だと思って...
ビジネスの勘所

私たちを彩る言葉のすべてが広告コピーだ。

小霜和也「ここらで広告コピーの本当の話をします」。 図書館で調べものの息抜きに、ナナメ読みした一冊。 目に止まった部分を書き留めておくと、 コピーライターとは何をする人なのか? 「商品はいじらずに、言...
ビジネスの勘所

なぜNPOは財政難なのか?/ピーター・ティール「ZERO to ONE」

ピーター・ティール。 本屋で初めてその名を知った。 オンライン決済システムのペイパルの共同創業者で、 上場後に持ち株をイーベイへ売却、今は投資家の人物。 スタンフォード大学での起業講義録がこの本だ。 ...
ビジネスの勘所

仕事と趣味のシンクロ率のちょうどいいところは?

「公」と「私」。 今考えているのは「仕事」と「趣味」の境界について。 かつては仕事と趣味の境界が引けない人は嫌われた。 でも、大量生産・大量消費の時代が終わりを告げ、 ビジネスに「共感」が大切になるに...
ビジネスの勘所

心の豊かさの時代に起きる、共感の作用・反作用。

内閣府が実施している国民生活に関する世論調査。その中の「これからは心の豊かさか、まだ物の豊かさか」 。アンケートの選択肢は次の2つ。 物の豊かさ…まだまだ物質的な面で生活を豊かにすることに重きをおきた...
お薦めの本

ジョブズの師匠が語る、才能が集まる会社をつくる方法

邦題が残念な一冊「ぼくがジョブズに教えたこと」。 よくあるジョブズ便乗本ではないのに…。 原題は、 Finding the Next Steve Jobs How to Find, Keep and ...
お薦めの本

申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。

経営学やMBAに経営コンサルタント。 おそらく1995~2005年あたりにバブルの頂点を極めた分野。 今ではバブルも崩壊し、玉石混淆の理論の中から、 「本当に使えるのはどれだ?」「あれ?ほとんどない…...
ビジネスの勘所

小さな事業のブランドづくり

弟子の1人が数年後にお店をはじめたいらしく、 「食」や「和」が関係するから夢の実現に協力するのだ♪ 今年からはじめる2つの編集事業のうちのひとつ。 金融商品の開示情報の編集 夢や目標を整えるための想い...
お薦めの本

坂本光司「日本でいちばん大切にしたい会社」

会社のあり方を考えるすべての人にとって、今や伝説の名著といえる 坂本光司先生の「日本でいちばん大切にしたい会社」。 経営学というと、アメリカに目を向けてしまう日本の学者たちがほとんど。 カタカナ用語や...
ビジネスの勘所

スポーツに見るグローバル化のかたち

本来「グローバル化」には、多様なかたちがあるはずだけど、 日本では「グローバル化=海外のグローバル・スタンダードに合わせる」 という単一的なイメージへまとめられてしまいがち。 これをスポーツに例えると...
お薦めの本

インターネットの光と影/タイラー・コーエン「大停滞」

タイラー・コーエン「大停滞」。今年話題の経済書だとか。 「イノベーションの停滞」という観点からアメリカ経済低迷を説いている。 近年のイノベーションは「公共財」ではなく「私的財」の性格が濃く、 恩恵が万...