日本の歴史と文化

NO IMAGE 日本の美意識

古今和歌集から笈の小文へ受け継がれる美意識

日本の思想・哲学の源流を求めると、 紀貫之が書いたとされる「古今和歌集」の仮名序にたどり着く。 「やまとうたは、人の心を種として、よろづの言の葉とぞなれりける。世の中にある人、ことわざしげきものなれば、心に思ふことを、見るもの聞くものに...
日本の歴史と文化

朱色の原料は硫化水銀。空海は水銀狙いで高野山へ?

伏見稲荷大社の異空間を演出する朱色の鳥居。 朱色は魔除けや不老長寿を象徴する色として、 古代より宮殿や神社仏閣に多く用いられてきた。古典を読み解けば、古事記や風土記の中に登場する 「血原」「血浦」「血田」と名付けられた地は 水銀の産...
食文化と美食探訪

2017年 美食の旅

美味しいものをたくさん味わうことができた幸せな一年だった。 Google カレンダーで訪問店や出かけた回数を集計してみると、 2015年あたりから急激に増えているのは妻と出会えたおかげ。 しかし今年は運用が好調だったから調子に乗っ...
NO IMAGE 日本の歴史と文化

日本文化の本質は何か?/シンポジウム「日本文化の展望」

今日は京都府・京都市・京都商工会議所が主催するシンポジウムに参加。 文化庁の京都から東京への移転が決定したのを記念したもの。 「吉田兄弟」の弟・吉田健一さんの津軽三味線の演奏で幕開け。 生で初めて聴いたけど、なるほどロックな三味線は、...
文化で読む日本経済

日本の「支払い」は「お祓い」だった/田中優子&松岡正剛「日本問答」

日本ではまだ投資が敬遠されているところがある。 もちろんそれは金融機関の販売姿勢にも問題があるけど、 義母が仕組債を買わされた。西日本シティTT証券がヒドい! 日本人の文化的・精神的な特性からその理由を読み解けないかなと。 以前、知...
日本の歴史と文化

老舗の語源は「仕似せる」

老舗の語源は「仕似せる」という動詞なのだそうだ。 日本の古典にも次のような例があり、 「かようの万物の品々をよくし似せたらんは、幽玄の物まねは幽玄になり、強きは自ら強かるべし」(風姿花伝) 「譲状にて家督請取、仕にせおかれし商売」(日...
NO IMAGE お薦めの本

英語のキーワードは「港」。日本語は「家」?/田中優子&松岡正剛「日本問答」

昨日から読み始めた対談本。このおふたりの組み合わせなら、おもしろくない訳がない。 語源の話についてメモメモ。 まず英語の「港」"port"の語源に着目し、 「"port"という言葉はヨーロッパの交易の核心だけでなく民族と民族、都市...
NO IMAGE 文化で読む日本経済

鎌倉・室町時代の不動産価格と金融政策

鎌倉・室町時代の不動産売買について調べてみたら、 当時の金融政策の迷走など、いろいろ広がったのでメモ。 現代と変わらぬ側面としては、 不動産価格は加地子(=小作料)の収益還元法で求められていたと想定される京都が位置する山城国が最も価格...
ビジネスの勘所

料理に込めた想いの伝え方。西麻布「Takumi」のアイデアが素晴らしい!

今年2月にオープンのフレンチ「Takumi」。 29歳のシェフ、大槻卓伺さんのアイデアに感銘を受けた。 お店のコンセプトは、 組み合わせの妙を正確に理解し、楽しめるレストラン 料理が運ばれてくる前に、その一皿の説明書とともに、 料...
食文化と美食探訪

明治天皇の肉食解禁からとんかつ誕生までの約50年。

最近、美味しいとんかつ屋はどこも行列だ。「東京とんかつ会議」が出版されたり、雑誌BRUTUSの特集になったり、今、とんかつがブームなのだろうか? 今年は梅林(銀座)、まさむね(赤坂)、イマカツ(六本木)で、いずれも30分近く並んで、とんか...
日本文化探究の旅

霊を感じる出雲、仏を拝む奈良、庭を拝んで感じる京都

かつての日本の中心地を訪れて、その文化を探求する旅をしていると、 崇高な魅力あり!と考えられてきたものの移り変わりが見てとれる。 霊を感じる出雲 出雲には古事記を由来とする神社が多数存在する。 神社は神が常駐する場ではなく、神がとき...
NO IMAGE 万葉集

紅葉の語源/百人一首24「紅葉の錦 神のまにまに」

かつて日本人は無文字社会からの移行期の万葉仮名の時代、 木の葉が色を変えることを「モミツ(毛美都)」と呼んでいた。 それが「モミチ(毛美知)」と名詞化し、万葉集の時代になると、 「黄葉」を「モミチ」や「モミチバ」と読むようになっていっ...
NO IMAGE 食文化と美食探訪

食べログの信頼度は地域によって差があるようだ

今秋の京都旅は「食」がメインテーマだったと言える。 食べログを参考にしながら予約した下記3店で懐石料理をいただいた。 食べログ【3.90】…惜しまれながら閉店した名割烹の系譜を継ぐ店 食べログ【4.01】…地元の人...
日本の美意識

夢窓国師が枯山水の祖とされるのはなぜか?/夢中問答集57話

西芳寺の庭園を作庭したのは夢窓国師ではない、とする重森三玲の説があることを先日紹介した。 ではなぜ作風を異にするも関わらず夢窓国師作とされるのか? またなぜ夢窓国師は「枯山水」の祖とされているのか? 国師の偉大さゆえに 臨済宗の禅僧...
日本文化探究の旅

西芳寺。花の寺から苔の寺へ。

苔寺として名高い西芳寺をようやく観賞することができた。事前に往復葉書での拝観申込みが必要でフラッと訪れることができない。しかも拝観料3,000円を支払い、写経をしてから庭園拝観という順序だ。 しかしこうした仕組みのおかげで境内が喧騒に巻き...
NO IMAGE めくるめく和歌の世界

藤原定家、中秋の名月を詠う

今晩は中秋の名月ということで、藤原定家が詠んだ旧暦八月十五夜の月の和歌を探してみた。 しかし定家の自選和歌集「拾遺愚草」約2,700首のうち、詞書きから中秋の名月の歌と分かるのはたったの4首。 その一方で九月十三夜の月歌は数多く、昨年も...
NO IMAGE 日本の美意識

禅芸術の引き算の美学。その精神性の背景は?

禅は不思議だ。 腰を下ろして動かず(座禅)、布教活動に動き回ったりしない。 それにもかかわらず鎌倉・室町期以降の日本文化に多大な影響を与えている。 禅の山水思想は、枯山水や水墨画へと芸術に進化し、 やがて世阿弥の能や利休の茶道にもつなが...
日本文化探究の旅

修学院離宮と桂離宮。造営者の無念と徳川幕府の呪い。

久しぶりの京都旅に備えて訪問場所を予習中。今回は桂離宮と修学院離宮の拝観予約が取れたので調べていたら、なかなかいわくつきの名所であることを初めて知った。 まずは造営に携わった人物を簡単にまとめると、 桂離宮…八条宮智仁親王が造営、智...
NO IMAGE お薦めの本

日本の敗戦を織り込んでいた株式市場

かつてのベストセラー 加藤陽子「それでも、日本人は『戦争』を選んだ」 が文庫化されていたので、山川出版社の「詳説日本史図録」を参照しながら読んだ。 満州事変から太平洋戦争へと突き進む意思決定の過程が、今までどうにも理解できなかった...
NO IMAGE 世界を読み解く方法

中心を持たない国/河合隼雄「中空構造日本の深層」

日本の歴史文化の特徴として「中心がない」ことが指摘されることが多い。 心理学者、河合隼雄もまた「古事記」を読み込むことで、同様の考えに辿り着いたことが「中空構造日本の深層」に記されていた。 「わが国が常に外来文化を取り入れ、時にはそ...