日本の歴史と文化

日本の美意識

桜に込めた豊作の祈り

作品社の「日本の名随筆・桜」を手に入れた♪ このシリーズはテーマ事、近現代のエッセイが読めておもしろい。 山本健吉「花」に興味をひく一節があった。「桜の花が注目されたのは、むしろ別の生活上の必要、つま...
日本の歴史と文化

音読社会から黙読社会への転換点

マクルーハン「グーテンベルクの銀河系」。 「銀河系」なんて不思議な題にひかれて図書館で流し読み。 そうか活版印刷術の登場が音読から黙読への転換点だったのか。 写本など人が介在していた頃は音読だったけど...
日本の歴史と文化

織部好みのバロック

グローバル化というと、日本の外に求めなきゃいけないイメージ? そうではないことをスポーツを使って説明したけど、→該当記事 日本文化史においては、特にグローバルを意識していないのに、 ヨーロッパと共鳴し...
東日本大震災

あれから1年の想い

ちょうど胸中の桜が散った頃だった。 あれから1年。 様々な想いが通り過ぎていく中で残ったものは、 死と向き合うことの大切さ。 地震の直前には重病疑惑をかけられ、夏には身内に不幸もあり、 秋には「今日が...
日本の美意識

月の日本史

「月は地球の近くにあったのに、だんだんわれわれから遠ざかっている。・・・われわれの遺伝子や脳には月がだんだん遠のいていったという古来の記憶が伝播されていて、それが月に対するはかなくやるせないおもいを駆...
お薦めの本

料理の心得/道元「典座教訓」

典座(てんぞ)は、禅寺の料理係の役職のこと。 道元の「正法眼蔵」は難しすぎる!という方にオススメしたいのが、 食を通じて禅の精神に迫る、斬新な切り口が魅力の「典座教訓」。 粗末な食材だからといって、い...
日本の美意識

世界に発信された日本の桜観-武士道、茶の本

「読むべき日本の名作は?」という質問には引き続き、 1900年前後の葛藤の中で、英語で本当の日本を伝えようとした、 内村鑑三「代表的日本人」(1894年) 新渡戸稲造「武士道」(1900年) 岡倉天心...
兼好法師「徒然草」

兼好の桜観/徒然草137、139、161段

「徒然草」の桜と言えば、真っ先に思い当たるのはこれだろう。 「花は盛りに、月は隈なきをのみ、見るものかは。・・・咲きぬべきほどの梢、散りしをれたる庭などこそ見どころ多けれ。・・・すべて月・花をば、さの...
古典に学ぶ人生論

行方も知らぬわが思ひかな-西行、最期の旅

東日本大震災の直後、こんなニュースが目を引いた。 奈良・東大寺が銀行から1億円を借り入れて寄付。 大仏建立時や鎌倉期の復興の際、東北にお世話になったからと…。 平安時代の末期、平清盛により焼き討ちにあ...
日本の美意識

西行、日本の桜観を変えた漂泊の歌人

平清盛と同年に生まれ、貴族社会と武家社会の間に生きた西行は、 日本の文化史・精神史における転換点を演出した偉人だった。 私が特に注目した西行の偉業は次の2点。 無常観が仏教を離れた瞬間 桜に人生を重ね...
日本の美意識

法然、仏教を取捨選択したシンプルの求道者

枯山水庭園や長谷川等伯の「松林図屏風」、千利休の茶室。。。 余分なものを極限まで削ぎ落とし、シンプルを追求する。 そうすることで、限りあるこの世界に無限を演出するのが日本の美学。 こうした試みは日本の...
お薦めの本

白洲正子「西行」

独断と偏見で「日本を創った偉人」を選んで簡潔にまとめて紹介する。 そんな野望があり、昨年末から足利義政と紀貫之の編集を試みた。 次は「西行」に挑戦すべく、関連本をかき集めて頭の整理中。 もともとは鳥羽...
日本の美意識

月の姿が見えない竹取物語

「竹取物語」は「限りのない美と心」を表した日本の美意識の原点。 そんなツベタナ・クリステワの見解に誘われて、久しぶりに読んでみた。 「月」が絡んだロマンティックな物語と勘違いしてる人もたまにいるけど、...
日本の美意識

ツベタナ・クリステワ「心づくしの日本語」

外国人の語る日本論はいつもおもしろい。 「心」「和歌」「日本語」をキーワードに、日本の「あいまいさ」に迫る。 「虚空よく物を容る。我らが心に念々のほしきままに来たり浮かぶも、心という物なきにやあらん。...
日本の歴史と文化

おみくじ2012

去年のおみくじを振り返ってみたら、当たっている。。。 2回ひいて「相場」が「売り買いともに損」、「待て 日を選べ」だった。 「病気」も「信神」なんて、その直後に起きる事件を予告してるみたいだし。 とい...
日本の歴史と文化

紀貫之、日本語を創った和魂漢才の文芸人

古代日本は固有の文字を持たない無文字社会。 そこへ中国から「漢字」がやってきた。 当時の日本人は渡来人の漢字の発音と自分たちの発音をつき合わせ、 漢字一文字に和音(倭音)をあてて、「万葉仮名」を生み出...
日本の歴史と文化

経産省「面影日本 Roots of Japan(s)」を手に入れろ!

経済産業省から素晴らしい冊子をいただいた。 クール・ジャパン戦略の一環で世界へ配布するパンフレット。 日英対訳で日本の文化・伝統をB5版・約60ページ凝縮した逸品! 「CREATIVE TOKYO フ...
日本の美意識

恋や生に通じる永遠の想い

「恋する時の人間の心は不思議に純になるのだ。人生の悲しみがわかるのだ。地上の運命に触れるのだ。」---倉田百三「出家とその弟子」P87 この人すごいな、ステキだな、と半ば羨望のまなざしで見つめてた女性...
東日本大震災

古典に残された災害の記憶

「ゆく川の流れは絶えずして」で始まる鴨長明「方丈記」は災害の史料。 1177~85年にかけて都を襲った火災・竜巻・飢饉・地震の記憶なのだ。 長明は、平家滅亡から3ヶ月後の1185年に京都を襲った大地震...
東日本大震災

皇室献上品のトイレットペーパー

お歳暮でもらっちゃった。みやびなマロにピッタリの逸品でおじゃる♪ 高知県の望月製紙株式会社の「羽美翔」って商品。→ホームページ 「過剰包装だ!」と怒らず、美を追究する心を素直にめでたいもの。 無駄なも...