日本の歴史と文化 菅原道真の和歌漢訳/グローバル化の日本史・2 当時の状況(無文字社会・人口構成)から考えると、 漢字と出会った日本人の行動が不思議、というのが前回の話。 漢字に独自の編集が加えられて誕生した「万葉仮名」をもとに、 平安時代には「仮名文字」へと変化... 2012.11.15 日本の歴史と文化
日本の美意識 無常が日本の古典を美しくした/唐木順三「無常」 日本の無常の系譜を描いた名著、唐木順三「無常」。 でも絶版で古本の入手も困難だから、読みたくなるたびに図書館へ。 お願いだから復刊してよー、筑摩書房さん!※追伸…今はKindleで読める 「無常を語る... 2012.11.13 日本の美意識
日本の歴史と文化 漢字と出会った日本の選択/グローバル化の日本史 近年の日本は「グローバル化」という言葉を前にすると、 「グローバル化=海外のグローバル・スタンダードに合わせる」 ってイメージにとらわれ、自虐・思考停止になるのがよくないトコ。 本来、グローバル化には... 2012.11.12 日本の歴史と文化
日本の美意識 「お客さまは神様」の文化的背景 神社に常駐する神はいない。 神がときおり訪れる際の仮の宿が神社。 (詳しい説明は原研哉氏の講演録が読みやすい) こんな日本の神の特徴を折口信夫は「マレビト」と呼んだ。 マレビト(客人・稀人)。つまり日... 2012.10.28 日本の美意識文化で読む日本経済
日本の美意識 偶然の文化比較と九鬼周造「偶然と運命」 数学者が偶然や運命を計算で飼い慣らそうと必死だった歴史は、 ピーター・バーンスタインの「リスク」を読めば、なんとなく分かる。 では哲学者は偶然や運命をどう捉えていたのか? あるものが偶然と呼ばれるのは... 2012.10.26 日本の美意識偶然とリスクの諸相
文化・思想に潜む「禅」 不足の美を完成させる禅芸術の7要素 禅は不思議だ。 腰を下ろして動かず(座禅)、布教活動に動き回ったりしない。 それなのに鎌倉・室町期の日本文化に与えた影響は大きい。 禅の山水思想は、枯山水や水墨画へと芸術に進化し、 やがて世阿弥の... 2012.10.07 文化・思想に潜む「禅」
お薦めの本 歴史の道理を読み解く/慈円「愚管抄」 慈円(1155~1225)は平安末期~鎌倉初期を生きた、 当時の仏教界最高の地位(天台座主)にいた人物。 おほけなく うき世の民に おほふかな わがたつ杣に 墨染めの袖 たとえ理想と笑われても、私はす... 2012.10.06 お薦めの本日本の歴史と文化
食文化と美食探訪 北上する美味しいお米~身近な温暖化 なんか変だなぁ、と思うことを図にしてみた。 これも温暖化の影響のひとつ? 気温の変化については各地の気象台にデータがあるよ。 日本の各地域における気候の変化 もし今、私に子供がいたりしたら、北海道に別... 2012.10.04 食文化と美食探訪
日本の美意識 和歌の連鎖で物語る・古今和歌集の編集術 「編集」に着目すると勅撰和歌集はすごい。 たとえば古今和歌集939-942の4首のかたまりが深い。 一首目は小野小町、残りはよみ人知らずによる和歌。 あはれてふ ことこそうたて 世の中を 思ひ離れぬ ... 2012.09.29 日本の美意識古今和歌集
日本の美意識 夢とうつつの古今和歌集…あいまいな日本の原点? 西洋的な善悪二元論の考え方との比較から、 自虐ネタとしてさらされる日本の「あいまいさ」。 でも私たちが金融危機やフクシマで痛感したことと言えば…。 現代社会の脅威は、あからさまな悪意を持つものではなく... 2012.09.25 日本の美意識古今和歌集
日本の歴史と文化 日本が尊敬していた中国とは一体?/儒教の観点から 日本が中国を心から尊敬し、学ぼうとしてきた期間は長い。 それなのに今は…。とてもじゃないけど尊敬の念を抱くのは無理。 儒教の五常(仁・義・礼・智・信)とか、どこ行っちゃったの? 中国を儒教の国と考える... 2012.09.19 日本の歴史と文化
日本の歴史と文化 なぜ日本文化に関心を?/私とお金の転換点 投資から日本の歴史や文化へ傾倒していったのはなぜ? そう問われてなぜだろう?と自分でも分からなかったから(笑)、 昔のブログ記事を振り返っているうちに分かったこと。 2008年6~7月にその後の人生を... 2012.09.14 日本の歴史と文化
古今和歌集 夢の歌人、小野小町/古今和歌集・恋歌の編集術 夢に迫るべく、フロイトやユングを読まなきゃと思いつつ、 いや夢なら明恵上人だ、などと考えながら少しも進まず…。 とりあえず小野小町の和歌でもまとめてみよう。 古今和歌集に小町の歌は18首あるが、そのう... 2012.09.06 古今和歌集
日本の美意識 「もののあはれ」と「をかし」/大野晋「古典基礎語辞典」 大野晋氏といえば「日本語練習帳」が有名だよね。 そんな日本語研究の大家、大野氏は2008年に亡くなったけど、 氏が自分の死後、できたところまでまとめて出版して欲しい、 と遺した作品が昨年出版された「古... 2012.09.01 日本の美意識お薦めの本
日本の美意識 自然を偏愛する日本人 お寿司系のお弁当に必ず入ってる緑色の「草もどき」。 橋などで見かけるコンクリートに着色した「樹木もどき」。 ふと気がつけば「自然もどき」が身のまわりにあふれている。 私たち日本人の自然の愛し方は実にヘ... 2012.08.11 日本の美意識
日本の美意識 一期一会の来歴/茶人・井伊直弼 茶道を表す有名な言葉といえば「一期一会」。 この来歴に意外な人物が登場するのはご存じだろうか? 村田珠光 → 武野紹鷗 → 千利休 と茶道の歴史は流れるが 紹鷗が茶会に招かれたときの心得として、 「一... 2012.08.09 日本の美意識名言・名文
日本の歴史と文化 元号に「保」と「平」は使わないお約束が… 保元の乱(1156年)、平治の乱(1159年)を経て平清盛が台頭、 武家社会が到来する、という話が大河ドラマで進行中。 これ以後、京都は戦乱に巻き込まれることが頻発するけど、 当時はまだ都の中で戦闘が... 2012.08.05 日本の歴史と文化
日本の美意識 はかなし/日本人が人生を発見したことば 日本人が人生の本質を発見したのはいつ頃のことか? こんな不思議な問いに答えるべく、過去の記事を総動員。 無常、あはれ、はかなし、とことばを軸に追ってみたい。 まず「万葉集」の和歌には神への捧げ物っぽい... 2012.07.28 日本の美意識
お薦めの本 寺田寅彦「天災と国防」 物理学者でエッセイスト。 おもしろい肩書き。 私が物理学に興味を持ったことで、ようやく出会った寺田寅彦。 関東大震災前後を生きた著者の自然災害に関するエッセイを 東日本大震災を受けて、12本ピックアッ... 2012.07.24 お薦めの本東日本大震災
お薦めの本 原発事故は科学の取り違えによる人災 たしかに原発事故は「人災」だ。 しかし原発事故調査委員会の言う「人災」ではない。 「当委員会は、本事故の根源的原因は歴代の規制当局と東電との関係について、「規制する立場とされる立場が『逆転関係』となる... 2012.07.16 お薦めの本東日本大震災