Amazon,Barnes&Noble,Wal-Mart の比較

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昨日の記事について、Alphaさんがいろいろ教えてくれたので、もうすこし調べた。
アメリカには"Barnes&Noble"って本屋さんがあり、Amazonの一番の競合らしい。
たぶん、日本でいうと紀伊國屋書店みたいなイメージでいいんだと思う。

というわけで、Amazon,Barnes&Noble,Wal-Mart をちょっこっと比較してみた。
Amazon流のフリーキャッシュフロー計算(=営業CF-固定資産の取得)に基づき、
Barnes&Noble と Wal-Mart も計算して、1株当たりフリーキャッシュフローは?
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※決算期は、Amazonが12月、Wal-Martが1月、Barnes&Nobleが2月。

Amazonがスバ抜けているとは言えず、PERが約50倍だったり、
株価のパフォーマンスにこんなに差が出るのは、キャッシュフローではなさそう。
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やっぱりKindleへの期待がAmazonの株価を押し上げているのかもしれない。
Amazonが出版業も飲み込む、って期待が上乗せされているんじゃないかな?

ちなみに、電子書籍の分野ではちょうど先週、ソニーとGoogleの提携が発表され、
ソニーの"Reader Digital Book"を買うと、約50万冊が無料ダウンロード可能
端末自体については今後、Amazonよりソニーの方が売れるかもしれない。
ソニーの端末なら、日本に住んでる私でも使えそうな気がするし。

アメリカでは気合い入れてるソニーだけど、日本では昨年この分野から撤退
日本人は専用端末より携帯電話?日本は出版社が非協力的?普及しないのか…。

オマケで電子ペーパーの分野では、富士通がこれまで業務用のみで販売していた、
FLEPiaって製品を販売開始。ネット接続できたり、PDFファイルも開けるんだって。

コメント

  1. Alpha より:

    まろさん、
    フォローアップのエントリーありがとうございます。大変参考になります。
    まろさんの記事のチャートの小売りの競合との比較で、アマゾンが高い訳ではないのが一目瞭然ですね。私の理解では、小売業のフリー・キャッシュフローは、比較的高めなところが多いためだと、思います。
    一株あたりのキャッシュフローやEPSで競合と比較した場合、株価がはるかに高いのは、恐らく、今後の利益の伸びに対する期待だと思います。一般に、小売業は成熟した市場なので、P/E等は低めになるのが通常です。
    その中で、アマゾンのP/Eは突出していると思います。おっしゃる様に、Kindleへの期待や不況時でもネットの小売り市場の拡大に対する期待等が高株価の要因だと思いますが、少し行き過ぎの気がします。米国市場では、人気銘柄が必要以上に買われるケースも多々あり、アマゾンの現状もそれにあてはまると思います。
    ソニーのリブリエは製造中止になっていたんですね。電子書籍は通勤等の電車内で読む等の使い方の点で日本の方が市場性があるのでは、と思っていましたが、ある程度の需要は携帯電話に流れてしまったみたいですね。さすが携帯王国、日本だと思います。添付下さった記事も参考になりました。やはり、デジタル・コンテンツ配信に関しては日本はまだ障害が多い様ですね。
    電子書籍は日本市場は一旦あきらめて、米国市場で勝負、がソニーの戦略の様に思えます。この手の事業は、端末だけではなく、コンテンツ配信側の整備が鍵を握るので、サイトを見ても、ソニーがかなり意欲的に取り組んでいる印象を受けます。
    MP3プレイヤーの事業では、アップルがiTunesで先鞭をつけて、そのまま独走となりました。iTunesがiPodの成功の鍵である事は周知の事実と思います。ハードがどんなに魅力的でも、使いやすいソフト、コンテンツ配信の整備がなければ、市場で成功しないことを、ソニーも(今は)十分に理解していることと思います。アップルの場合、iPodの成功に目がいきがちですが、iTunesの事業(コンテンツ配信のビジネス)も大成功しています。
    何となくですが、この電子書籍が現在のソニー、特にストリンガー氏の一番の戦略的重点セグメントの様に思います。端末の事業だけでなく、これをきっかけにコンテンツ配信に参入、デジタルブックコンテンツ配信のリーダーとして、アマゾンと肩を並べる位置を築く。デジタルブックコンテンツで一定の地位を築けば、他のコンテンツの配信を後から追加する等、事業拡張も比較的容易にできる。少し飛躍すると、ミュージックやビデオの配信についてソニーは後じんを拝していましたが、電子書籍のコンテンツ配信で一定の成功を収める事ができれば、そこから挽回のきっかけの可能性もあると思います。
    電子書籍の分野はあまり気にとめていませんでしたが、今後の展開を考えると非常におもしろそうですね。特に、ソニーにとっては、ここは本当に将来に向けた戦略的重点分野だと思います。
    アメリカで成功した後、日本市場に再参入と言うシナリオも十分にあると思います。そうなれば、まろさんにとっても、望ましい様なシナリオの様な気が、、、さらに話を飛躍すると、この分野でソニーが成功を収めつつある様な状況になった場合は、ソニーの株は絶対買いだと思います。
    どうなることか、ちょっと楽しみにしながら、今後の展開に注目して行こうと思います。

  2. まろ@管理人 より:

    あ!ソニー、ちょうど今日、持ち株全部売っちゃった(笑)
    本当は長期で保有する予定で2月に買ったばかりだったのですが、実はもともとストリンガー氏の退任を期待して買ったのが一番だったもので…。(もちろん短期間で急騰しすぎというのもありますが)
    ストリンガー氏がコンテンツ重視なのはなんとなく分かるけど、アップルのジョブズ氏のように明確にメッセージを伝えられていない。おまけに製造業としてのソニーはテレビを始めガタガタで、"技術力"がウリだったはずのソニーはいずこへ?
    電子書籍の分野は、個人的に本棚が足りなくて困っているので、常に注目しています。また、もうちょっと目を広げると、アマゾンの"Kindle"初期バージョンから本格的に採用された「電子ペーパー」にも注目しています。バックライトのない液晶画面なら長時間見ても目が疲れない、消費電力が少ない、と人にも環境にも優しい技術だと思います。

  3. 1株当たり数値では株数次第で絶対値が変わるので、
    その絶対値を他社と比べても、あまり意味がない気がします。
    フリーキャッシュフローを投下資本(株主資本+有利子負債+少数株主持分)
    で割った値(フリーキャッシュフロー版ROICとでも言うんでしょうか)を比較してみると、
    3社でくっきりと明暗が分かれていました。
    アマゾンは有形の店舗を持たない分、設備投資が他2社に比べて軽いという有利さがあるので当たり前の話かも知れませんが・・・。
    もちろん、成長期待の高さが株価(倍率)の大きな差になっている大きな原因だとは思います。
    電子書籍、日本でも早く普及して欲しいですね。
    僕はパソコン画面よりも紙媒体の方が読みやすいですが、
    本に近い感覚で読めるのであれば是非使ってみたいです。

  4. まろ@管理人 より:

    ご指摘ありがとうございます。
    白状すると、英語だったので、キャッシュフローと発行済み株数探すのに苦労してB/Sにまで目がいってなかった(笑)
    反省…。英語の財務諸表については出直してきます。
    液晶画面は、電子ペーパーやら有機ELやら、ノートにひく下敷きみたいな薄さ・軽さまでいけそうなので、本と近い感覚はもうすぐかも。