考案者から批判されるCAPM

この記事は約2分で読めます。

CAPM(Capital Asset Pricing Model: 資本資産価格モデル)。
式でいうと、Re=Rf+β×(Rm-Rf)←こんなやつ。
もっと簡単に言うと、ポートフォリオ設計の際のリスク・リターンの計算や、
企業価値評価の際にDCF法の計算で、広く利用されているモデル。

最近、驚きの連続のP.バーンスタイン「アルファを求める男たちより衝撃再び。
CAPMを考案してノーベル経済学賞まで受賞した、
ウィリアム・シャープやハリー・マーコヴィッツが、CAPMに対して批判的。

ウィリアム・シャープ(P154)
「CAPMはまったく特殊ケースだ」。CAPMは平均=分散法での推計値からただ一つの期間についての解を示し、たった一つの資産だけを考慮して評価し、市場に参加していることだけが報いられる唯一のリスクである、としている。投資家は市場に参加しているリスクの他には何らリスクをとっていない。期待リターンとリスクはつねに正の相関を持っている。「これらは、まったく極端な仮定だ」とシャープは言う。

ハリー・マーコヴィッツ(P172)
 CAPMは次のように教えられなければならない。それは、地球に大気がないとしたならば…という仮定のもとで地球上の物体の運動を研究するようなものだ。この仮定があるからこそ、計算も結論もずっと簡単になる。しかしいずれいつかは、地球上では砲丸と羽根は同じスピードでは落下しないという事実を認めなければならないし、説明されねばならない。

以前、株式リスクプレミアムの記事でも書いたけど、日本の株式市場のデータだと、
大きなバブル崩壊を経験しているせいで、式の使い方が微妙なんだよね。
アメリカでも2000年のITバブル崩壊を経験したことで、疑問が生じたみたい。
そんなら日本の研究者の方が、10年早く研究に着手できたはずなのにな…。

コメント

  1. 証券口座比較サイトを運営しています高木と申します。
    よくブログを拝見させていただいています。
    この度、当方のサイトで相互リンクをしていただけるサイト様を募集したいと
    考えています。当方のサイトと貴サイトとの相互リンクをお願いしたいのですが
    よろしいでしょうか?
    お手数をお掛けいたしますがご連絡を頂ければ幸いです。
    それでは失礼いたします。
    777証券比較サイト運営責任者
    高木 健幸

  2. まろ@管理人 より:

    ごめんなさい、リンクサイトからの相互リンク依頼はお断りしているのです。純粋な投資のブログではないですし、アクセス数を増やすことにはあまり興味がないもので。。。