水野博之氏の講演メモ「松下幸之助に学ぶ」

松下幸之助さんに関する予備知識ゼロで講演を聴いて、へぇ~と思ったこと。

父が事業で失敗して破産したから、最終学歴は小学校中退。
だから学歴がないことを意識していたようで、
人の話を聞くときの姿勢が、とんでもなく素晴らしい人だったんだって。
つまらない話でも、必ず最後まで姿勢を正し、目を見開いて耳を傾けたらしい。
そんな人柄のおかげで、社外の専門家のネットワークが自然とできてきて、
経営判断に役立てていたんだって。(会議の後に必ず社外3人の意見を聞いていた)

また、パナソニックは日本で始めて事業部制を導入した会社なんだけど、
それは松下幸之助氏が、子供の頃から病弱だったため、
拡大する事業のすべてに係わる体力がないから、と生まれたものなんだって。

短所を長所に変えるって、まさにこういうことを言うんだね。

ただ水野氏は、松下幸之助氏が日本に遺した負の遺産についても指摘。
松下氏は戦後、欧米企業との技術の差に愕然とし、社員に対し、
「新しいことはやりたいだろうが、我慢して欧米にとことん学ぼう」
と語っていたらしく、オランダ・フィリップス社とも提携。これを推し進めた。
たしかに、パナソニックをはじめとする日本の電機産業は、
海外の技術に日本の安い労働力を掛け合わせることで成功は収めた。
でもその後、こうした姿勢から抜け出せず、日本は思考しなくなった。
近年、日本が作ったもので、世界標準になった新技術はあるだろうか?

水野氏は最近、関西方面の企業では、新しい動きが見えてきているとのこと。
東京の会社は何をしたいのかよく分からない、と特に東芝に対して怒ってた。
怒っていたと言えば、エルピーダへの公的資金注入に対しても、けしからん!と。
DRAMにかつての繊維業界を見ているようで、最終的な責任は誰がとるのか?と。

あとどうすればイノベーションが起こるか?という質問に対しては。
1.今あるものに何を足せるか?という考え方と、2.横のつながりが大事。
やはり世界中の知恵が集まってくるアメリカがやはり有利で、
その傑作は「経済学×物理学→ブラック・ショールズ式」であると。