老舗の理念を追いかけて・4

よし与工房(1684年創業・京都府亀岡市)
理念・家訓なし…「抽象的な言葉は経営の役に立たない」

国分(1712年創業・日本橋)
平成の帳目-国分行動憲章

綿半ホールディングス(1598年創業)
社員持ち株制度の先駆け…社員の毎月の給与から20%を自社株で(1949年~)

印傳屋上原勇七(1582年創業・甲府市)
一子相伝とされてきた技術(漆付け・燻べ・更紗)を1950年代に従業員に公開。
「従業員と技術を共有しなければ企業として発展しない。」

小堀(1775年創業・京都市)
2002年より「技術が流出する」との職人の反対を押し切り、
仏壇仏具の製作工程報告サービス」を開始。注文者に作業動画をWeb上で開示。
注文客でなくても工房の見学ができる。


理念は役に立たないか?
タイレノール事件でのJ&Jの対応は、"Our Credo"を貫いたからこそもの。
パナソニックによる石油暖房機問題の告知は、J&Jの真似とも言われるが、
松下幸之助の創業理念「企業は社会の公器」に基づいた対応とも言える。
企業理念がもっとも輝くのは、危機的状況下かもしれない。


知のオープン化
老舗企業というと、秘伝の技を守り抜く、みたいなイメージもあるけど、
前回の千總はじめ、実は技術の公開に積極的。IT革命後に限ったものでもない。


派閥の力が強くなると…
派閥が形成され、組織全体の利益より派閥の利益が優先されると、組織は崩壊。
最近では自民党の転落がもっとも良い例だけど、名門といわれた企業にも…。
カネボウ(1887年創業)、三越(1673年創業)は老舗企業の代表的な存在だったが、
前者は不正にまみれて姿を消し、後者は伊勢丹に救済合併された。
どちらも慶應大学卒業生で幹部を固める(学閥)伝統があったといわれる。
外部から派閥の存在を確認できるほどの状態になった組織は末期なのだろう。

>>>つづく