時価会計凍結の論点を日本が曲解、暴走中

時価会計凍結に絡んで、話がどうにもおかしくなってきている気がする今日この頃。
当初は、サブプライムローンの証券化商品などの流通市場が壊れちゃったから、
この手の商品は取引価格ではなく理論上の計算価格で評価しようって話だったはず。
なんか日本だけ勘違いして、暴走してしまっている印象。

企業会計基準委員会が債券の保有区分の変更を認めると。
 決算期ごとの時価評価が義務づけられている「売買目的」区分から、大幅に価格が下落した場合にのみ評価減する「満期保有」への振り替えができるようになる見通し。来週中にも草案を固め、年内の決定を目指す。(11/7日経)
金融機関が保有する変動利付国債がターゲットとか? 市場壊れてないけど…。

銀行等の自己資本比率規制の一部弾力化について(金融庁11/7)
評価損を自己資本に反映しないって、普通の株式まで話が及んでいる…。
懲りずに株式の持ち合いを復活させるから、こういうことになるんだ。
「愚者は経験から学び、賢者は歴史から学ぶ」と言うが、経験からも学ばず…

15日にワシントンで開かれる金融サミットで、日本にお灸をそえてくれないかな。
昨年夏にサブプライムローン問題が発覚して以来、マスコミではたびたび、
アメリカの対応とかつての日本の対応の比較表みたいの掲載してきた。
もし本当にアメリカがかつての日本の倍速で動いているのなら、
・時価会計の徹底
・世界中の投資家が米国債を保有している
って2点がそのスピード感生んでいるんだと思う。
時価会計の重要性を再認識するサミットになって欲しいなぁ…。

日本にもまともな見識をもっている人はちゃんといるよ。
東京証券取引所の斉藤惇社長だ。(前職は産業再生機構の社長)

「バランスシートの左側の資産の評価を操作すれば、日本はヤミの中へ入ってしまう。過去にも20 年間脱出できなかった。私が産業再生機構時代にやったのは、あえて時価に近い会計手法、あるいはキャッシュフロー・ベースのバリュー計算を入れて実体価値をあらわにすること。すると、実は銀行が貸していた金の価値はなくなっていたとか、株式の価値もなかったとかという実体が見えてくるのです。その実体に合わせて、株の権利を放棄してもらったり、ローンを放棄してもらったりした。結局、多大な社会コストを払うことになったわけです。
 このように、資産評価の操作につながるようなことをやっていくと、コストは結局高くなる。税金を使うから、実は全く関係ないような人たちまでが巻き込まれてしまう。ですから、例外事項は、状況が正常になってきたら、すぐ元へ戻すといった柔軟性が必要だと思います。そこに常識が働くべきだし、理性が働くべきだと思います。会計でいえば、原則はあくまでも時価会計だと私は思います。」(08/10/28 記者会見)

コメント

  1. まろさん、こんばんは。
    会計のややこしい話になるとお手上げなんですが、
    たとえば債券の「売買目的」から「満期保有」への振替を可能にしたら、
    ある程度の時価下落までは資産を水増しして見せるなんて事も出来てしまうんでしょうか?

  2. まろ@管理人 より:

    http://stojkovic.blog20.fc2.com/blog-entry-1437.html
    せっかくなので記事にしてみました。