森信三「修身教授録」

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SBIの北尾吉孝氏の愛読書として紹介されていたので読んでみた。
「修身」とは戦前の学校で行われていた「道徳」の授業。
福沢諭吉が"moral science"を「修身論」と訳したのがはじまりみたい。

この本は森信三氏による修身の授業の講義録。(生徒は17,8歳かな?)
重みのある言葉がたくさん登場する。
例えば、その日のうちにできることはとっととやれ、って話はよくあるけど、
この人にかかると、
もし、その日の予定がその日のうちに果たせなかったら、「自分の一生もまたかくの如し」と考えられるがよいでしょう。そこでまたわれわれは、死というものを、一生にただ一度だけのものと考えてはいけないと思うのです。それというのも実は死は小刻みに、日々刻々と、われわれに迫りつつあるからです。」(P504)
とさらに深いとこまでグッサリ刺してくる。

個人的には、
自分のなすべき当面の仕事をなおざりにしておいて、他の方面に力を注ぎますと、仮にそうして力を注いだ方面は、根本的な事柄であり、またその努力がいかに大きなものであっても、こういう人は、いつかは世間からその足場を失って、あたら才能を抱きながら、それを発揮する機会を得ないで、空しく朽ち果てるのが世の常です。」(P463)
がなんだか耳の痛いお言葉だった。

修身教授録―現代に甦る人間学の要諦 修身教授録―現代に甦る人間学の要諦
森 信三
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コメント

  1. いや~、厳しい言葉ですね。
    でも、日々全力で生きる事というのは、誰もが言っていることですが、なかなかできないです。
    本当に毎日精一杯生きられたら、明日死んでも悔いは無いと思うのですが、だらだら生きてるもんで、今死んだら、悔いだらけです。はい。

  2. まろ@管理人 より:

    スティーブ・ジョブズの有名な講演の中にも、
    "I’ve looked in the mirror every morning and asked myself: "If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today?" And whenever the answer has been "No" for too many days in a row, I know I need to change something."
    って似たようなのがあります。