茂木健一郎「感動する脳」

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2年前にお薦め図書として紹介した、脳学者・茂木健一郎氏の本が文庫化。
前は図書館で借りたから、今度は買って再読しつつ、以前の記事を改訂。
茂木氏の本は山のようにあって、一体どれがいいのか分からないけど、
個人的には、この「感動する脳」とデビュー作の「生きて死ぬ私」が好き。

前頭葉は、側頭葉に蓄積された情報を整理、活用する場所で、
意欲価値観が前頭葉を動かすエンジンとなる。
前頭葉が働かなければ、経験を蓄積しても無意味。

脳科学で意欲を一言で表すと、
生きるうえで避けることができない不確実性への適応戦略
だから、体験や知識が蓄積されて、不確実性の要素が減っていっちゃって、
年とともに意欲がなくなってしまうんだって。
(一般的に投資家が意欲的に勉強するのは、市場の不確実性のおかげだよ。)

また、人間が「他人の気持ちがわかる」ことが、脳科学の最大の研究テーマの1つ。
ここで凄くグサっと刺さる話が出てきてね、
抽象的・論理的思考能力が高い人が、他人の気持ちを推理する能力が高く、
「抽象的・論理的思考能力が高い人 = 学力の高い人」。
勉強できなくても他人を思いやる人間に育って欲しい、なんて話は
脳科学の分野からみると間違ってる
んだって。ギャボー!

最後にもう1つ、この本の題名の「感動」の話も紹介しとかないとね。
人間の脳は感動することで活性化されていくもので、
感動することをやめた人は、生きていないのと同じことである
(by アインシュタイン)
感動の素は「意外性」と「なつかしさ」であり、心の空白にスッと入り込んでくる。
心から感動を味わい、脳の可能性を切り開くには、心に余裕が必要
多くの感動を味わうことで、人は自分自身や人生を変えることができる。
感動が少ない人は忙しすぎるからじゃないの?って言っている。
(私は今春から2年間の”空白の時間”を手に入れたけど、どうなるかな)

感動する脳 (PHP文庫) 感動する脳 (PHP文庫)
(2009/04/01)
茂木 健一郎
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コメント

  1. あつまろ より:

    まろさん、こんにちは。
    この人の本、気になりながらも未読です。
    紹介されたりするのを見ると、
    一度読んでみようかなと思ったりします。

  2. まろ@管理人 より:

    私みたいに無謀なチャレンジしよう♪って人に、「脳の活性化には正しい!」とお墨付きをくれるありがたい本です。
    新たなチャレンジをするすべての人にお勧めしたい本です。