百人一首をもういちど

昔は意味も分からず丸暗記したけど、カルタ取りとして通りすぎるには、
もったいない素材であることに今ごろになって気づいた。あいかわらず鈍感。

百人一首の撰者は藤原定家(1162~1241年)。
定家の日記「明月記」から1235年頃、歌の撰出作業をしていたとされている。
後鳥羽上皇が倒幕に動き、敗れるという承久の乱が起きたのは1221年。
華やかだった貴族社会が完全に終わりを告げる中、百人一首はできあがった。
そんな背景から考えると、哀愁漂う歌には撰者の想いも込められたのかも?

私は月が好きなので、月の歌を数えてみたら、11首もあった。
定家の明月記には、天体観測の記録も残されているそうで(かに星雲など)、
夜空の月を眺めるのが好きだったのかな、な~んて考えるのもまた一興。
でもこの時代の人が、月は近づくと荒涼とした土地、と知ったらどう思うかな。
私はそんな月の変なところも、結構好きなんだけどね。

全体的にやっぱり多いのは、恋の歌なのかな。
西行法師の歌(嘆けとて月やはものを…)も、恋の歌だったんだね。
恋…、私にはまだ分からないなぁ、と言い続けてすっかり年老いてしまった。
どうしてダメダメかは百も承知。精神的な制御装置の性能が良すぎるんだよ。
いつかその悲しさを和歌に詠ってみますか(笑)

また百人の歌人のうち女性は21人。
源氏物語や枕草子などもそうだけど、同時代の世界を見渡したとき、
文芸の面で女性が活躍している国って、世界でも日本しかないんじゃない?

紀貫之が古今和歌集の仮名序に
「やまとうたは、人の心を種として、よろづの言の葉とぞなれりける。」
と書いたように、たった31文字に歌人の想いがぎっしり詰まってるような。
もしかすると和歌は小説よりもおもしろいかも♪ とりあえずおっかけてみる。
こないだのウェブとの関連と同じように、そのうち何か発見があるかもしれない。

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