2002~03年、日本経済の珍現象を振り返る

この記事は約2分で読めます。

2002年後半から2003年にかけて日本経済に起きた不思議現象。
変化の前におかしなことがいろいろ起きるのかも?

厚生年金の代行返上で株価下落

2002年4月1日から、企業の厚生年金基金が国に代わって運用・給付している
厚生年金の代行部分を返上できるようになった。(確定給付企業年金法)
国が定める利率以上で運用できればその分は年金基金の利益にできたけど、
当時は運用環境が真っ暗で、逆に企業業績の足かせとなっていたから、
たくさんの企業が代行返上に動いて、パニック売りみたいな状態になった。

日銀が銀行保有株の買取決定(2002年9月19日)

中央銀行が民間企業の株式を購入するという前代未聞の株価対策。
2002年11月~2004年9月にかけて、約2兆円を購入。
今振り返るとここ数年で、最強の投資家は日銀だったかもしれない。
2007年3月期決算には、自社株買いに応じた株の売却益が2175億円。

日経平均株価、バブル崩壊後の最安値(2003年4月28日)

直前の4月25日決算発表後のソニーショックなんてのもあった。

りそなグループへ公的資金注入を決定(2003年6月10日)

1兆9600億円の公的資金。1998,99年にすでに1兆2000億注入したはずが…
本来、株式会社が経営破たんした場合の手順は、
100%減資をする(株の価値はゼロ)→債権者に債権放棄等のお願いって流れ。
国をあげて株主保護を行った極めて不思議な事件。
皮肉にも後に、これが株価上昇のきっかけとも言われることも。

国債バブル・長期金利が0.43%(2003年6月11日)

株を売却した資金が流れたのか、2002年春は約1.5%だった長期金利が、
2003年6月11日には人類史上最低金利とも言われる 0.43% までいく。
でも国債バブルは崩壊して、たった3ヶ月で長期金利が1%も上昇。

コメント