ランチでは午後の予定、ディナーでは翌日の予定を考えながら、食べる人。
この手の人と一緒にご飯を食べると、追い立てられているみたいでつまらない。
きまって早食いだったりして合わせようとすると、こっちまで味が分からなくなる。
先のことばっかり考えて、目の前にある食事を味わうことができないのかな。
世の中、前向きに生きなきゃダメ、みたいな変な風潮があるでしょ。
そのせいで、現在よりも未来が大事だと追い立てられちゃうのかな。
でもゲーテの残した言葉をみると、人間ってもともと…
「人間は現在がすこぶる価値のあることを知らない。…ただ、なんとなく未来のよりよい日を願望し、いたずらに過去と連れ去って嬌態を演じている。」
先のことを考えたって、どーせその通りにならないんだし、今この時を味わいたい。
「今しかできない楽しいことって何?」と考えるときに、過去と未来はいらない。
「今が面白くない人からはお金も運も逃げていく。」by 藤巻幸夫
「時間の流れの中で、「今」に特別な意味があるらしいということは、認めざるをえません。ただ、その特別なものが何であるにせよ、それは、おそらく科学の領域外のことなのでしょう。」by アインシュタイン
また、今この時の価値って、年齢によって違うと思う。
青春時代をピークに20代の若者の今は、とびきり尊いもの。
その尊い時間を「社会経験のため」などのもっともらしい理由で奪おうとする老害。
周囲でこんなことがあると、普段はほとんど怒らない、私はキレるのだけど、
くだらないことに巻き込まれた、当の本人はあまり気にしてなくて、あれれ…
だから、アナートル・フランスがこんな言葉を残しているんだね。
「もし私が神だったら、私は青春を人生の終わりにおいただろう。」
今を大切に。
ゆっくりと今を味わう心の余裕を持って。
そして、誰かの大切な今を奪わないよう、相手のことを考えて。
出典一覧
・高橋健二 編訳「ゲーテ格言集」
・B-ing編集部「プロ論」 藤巻幸夫のことば
・茂木健一郎「生きて死ぬ私」 アインシュタインのことば
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