清少納言も食べた「かき氷」

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無類の「かき氷」好きの妻に連れられて、

11月にもかかわらず谷中の「ひみつ堂」を訪問。

この店のかき氷は日光三ツ星氷室の天然氷で作っている。

人口の氷池に天然水を引き込み自然に氷らせ、

手作業でゴミやホコリを取り除きながら作り上げる氷は、

あまりに手間がかかるため、

今では天然氷の業者は全国で5軒しか残っていないのだとか。

  • 吉新氷室・松月氷室・三ツ星氷室(日光)
  • 阿左美冷蔵(秩父)
  • 渡辺商会(軽井沢)

氷室の歴史は大変古く「日本書紀」に

氷の製作法と氷の楽しみ方についての記述があり、

土を掘ること丈余。草を以って其の上に蓋ふく。あつく茅萩を敷きて、氷を取りて其の上に置く。既に夏月を経るにきえず。其の用ふこと、即ち熱き月に当たりて、水酒に漬して用ふ。

氷割りで飲むお酒の習慣はこんな時期から!

またかき氷の食べ方も「枕草子」に描かれており、

削り氷にあまづら入れて、新しき金鋺に入れたる。

金属のお椀に削った氷を入れて、シロップをかける。

これを清少納言は「あてなるもの(気品あるもの)」と賞している。

当時、氷が貴重なものだったことが伺い知れる一節だ。

そして時代は下り、現代でも天然氷のかき氷は貴重品。

次からはもっと優雅な気持ちでいただかなければ。

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