手の中の宇宙、曜変天目茶碗。

結婚祝いに妻の会社から有田焼のお茶碗をいただいた。
日本を代表する窯変作家、馬場真右ェ門の藍染水滴茶碗。

茶碗

なんとなく曜変天目茶碗に似た宇宙的な魅力がある。

「窯変(ようへん)」の美。
窯の中で釉薬が化学反応を起こし、美しい色彩や結晶が生まれる。
とりわけ美しい茶碗には「窯」に変わって「曜」の字が当てられた。
「曜」は「星の瞬き」や「星の輝き」という意味がある。

曜変天目茶碗は中国宋の時代に焼かれ、未だに再現不能の名品。
現存するのは世界でわずか3点でなぜかすべてが日本にある。

龍光院は数々の国宝、重要文化財を有しながら拝観謝絶のため、
その曜変天目はめったに目にすることができないようだが、
藤田美術館の曜変天目は今夏、サントリー美術館で展示がされた。
そして長らく休館だった静嘉堂文庫美術館が復活、10月末から展示中だ。

千利休の生きた時代はヨーロッパではルネサンスにあたる。
人間の世界観を極限まで広げようとしたルネサンス期の偉人たち。
だが利休は茶室を二畳にまで縮めたように真逆の思想を持っていた。
まるで「手の届く範囲に全宇宙がある」と語りかけているようだ。

手にしたときに宇宙に吸い込まれるような魅力の曜変天目茶碗。
茶道の心に近づけそうな気がするから、ぜひ一度ご覧あれ!