述べて作らず、信じて古を好む/孔子「論語」

ここ2,3年は読む本の量を減り、古典を再読する時間を増えた。
新刊書はビジネス書の要約誌「TOP POINT」に目を通す程度。
古典は何度読んでも飽きないし、読むたびに新たな発見がある。

孔子が「論語」のなかで、こんなことを語っている。

述べて作らず、信じて古を好む」(述而篇)

やみくもに新しいものを作ることより大事なことがある。
古典の優れた言葉をいかに受け継ぎ、発展させていくかだ。

孔子の時代から見た「古」が何を指すのかは分からない。
でも後に日本の芸能においても「守破離」が説かれたように、
思考の出発点はまず過去においた方がいいのだろう。
かつて世界を席巻した任天堂の成功もこれに関連する。

最先端技術を追いかけるのではなく、使い古されて、価格も安くなっているちょっと古い技術を、一歩引いたところから水平思考してみる。すると、別の使い道が見えてくる。それは世界にひとつしかない商品になるだろう。安く作れて、競争もない。任天堂の成功はまさしく『枯れた技術の水平思考』を踏まえたものだし、今後、日本が熾烈なグローバル経済で生き残っていく鍵は、ここにある。」 
牧野武文「ゲームの父・横井軍平伝」

未来を創りたければ、まずは過去を知ること。
本屋で平積みされている新刊書に熟読の価値はない。
歴史の風化を免れた古典に読書の時間を費やすべし!