包丁使いが日本料理の真髄

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海外で「自国をどう伝えるか?」悩み中の日本人が、

帰国の際になぜか私をご指名でお話しすることがちらほら。

今週は新潟県三条市の刃物産業を世界に広めるべく、

ヨーロッパから帰国された経営コンサルトさんのご依頼。

帰国の目的を事前に聞いてなかったので、

あとで包丁について図書館に行ったりして調べてみた。


刃物産業については大阪府堺市の情報が多く、

現在プロの料理人の9割が堺製の包丁を使っているらしい。

堺は歴史上、金属加工技術の優れた都市と言える。

刀鍛冶から戦国時代は鉄砲鍛冶で名をはせて、

それが自転車製造にも受け継がれた。※シマノ本社は堺市

包丁の歴史を探ると、原点は中国古典の「荘子」。

庖丁(ホウテイ)が見事な刀捌きで牛を裁いた逸話があり、

彼の持っていた料理刀が包丁の由来となる。

古来より日本では料理技術のうち、包丁さばきを特に重視し、

料理人を「包丁人」と呼んでいたことからもうかがい知れる。

その背景がどこにあるのか勝手に考えてみると、、、

神社の行事のひとつとして「庖丁式」っていうの知ってる?

日本料理の原型が神様にお供えする「神饌料理」だから、

味付けよりも食材の切り口を美しくすること重要だったのかも。

資料が少なく包丁について調べられたのはこの程度。


オマケで近年、日本の伝統産業が輸出に成功した例は、

伝統工芸の和傘は安価なビニール傘に市場を奪われ、

京都でも残る和傘屋は「日吉屋」たった1つだけ。

ここも一時は潰れそうになるが、

和傘を和風の照明としてデザインし直したり、

骨組みは和傘のままのビニール傘を作ってたりして、

海外からも注目されて復活を果たした。

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