歴史の行く末は予測不能/カール・ポパー「歴史主義の貧困」

この記事は約2分で読めます。

投資家であれば誰もが未来予測に興味をもつだろう。
でも経済学や社会学の分野は未来に対してほぼ無力。
過去のことを必死になって説明しているだけ、って感じ。

カール・ポパーがこのことを論理的に説明してくれてた。

  1. 人間の歴史の道筋は、人間の知識の成長に大きく影響される。
  2. 合理的または科学的方法により、私たちの科学的知識が将来どのように成長するかを予測することはできない。
  3. したがって、人間の歴史の将来の道筋を予測することはできない。
  4. このことは、理論物理学に対する歴史の社会科学である理論歴史学が成立不可能であることを意味する、歴史の発展に関して、歴史的予測の基盤となりうる科学的理論というものはありえない。
  5. それゆえ、歴史主義の方法の根本目的は、誤って構想されている。歴史主義は破綻する。

つまり、人の知識の成長を予測することができないから、
物理学の公式を解くように未来は予測できない
、ってこと。

そういえばポパーは世界を3つに分けたりしてたっけ。

  • 世界1:物理的な世界(自然)
  • 世界2:心や意識の世界
  • 世界3:世界2の知識が生み出した世界

科学的理論は世界1を世界3の言葉で記述したものと言える。

過去の歴史から経済や社会を語ろうとすると、
世界3の中をグルグル回っているだけだから説明できないのかな。

歴史主義の貧困 (日経BPクラシックス)
日経BP
¥2,640(2024/10/13 02:56時点)

コメント