わが心は秋月に似たり

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「○○の秋」が満載の日本。

月が秋の色、と詠ったのは西行だったか。

身にしみて あはれ知らする 風よりも 月にぞ秋の 色は見えける

秋の月をめでる心は日本独自のものではなく、

中秋の名月といった月見の習慣は中国に由来する。

最近、出会った唐の時代の漢詩。

吾心似秋月 (吾が心秋月に似たり)

碧潭清皎潔 (碧潭清うして皎潔たり)

無物堪比倫 (物の比倫に堪うる無し)

教我如何説 (我をして如何が説かしめん)

私の心は秋の月のよう。

水面に映った月のように清らかで輝いてる。

月に例えても、今の想いをうまく表現できないなぁ。

そんな感じの詩。

作者の寒山はどんな心境だったのたろう。

この時代の中国では、水面に映る月は極上の美。

李白は船の上から水面の月を捕ろうとして溺死したくらい。

月が美しく見えるのは、その人の心が美しいから。

月は眠りについた太陽の美しい夢。

その美しさにいつでも気付けるような人生を送りたいね。

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