城山三郎「無所属の時間で生きる」

題名に引かれて図書館で借りてきた。
無所属なら変な色がつかないから、いろんな人とコラボできる。
でも自由に生きることは難しい、ある程度の束縛が気楽なんだ。

無所属で、あるいは無所属の気分で生きようとするとき、こわいのは、けじめが失われることである。それまでの枠からはみ出し、気ままに自由に生きられるのはよいが、はみ出したままとめどがなくなり、本体がなくなってしまう心配がある。」P23

四六時中、知的欲求を満たせるテーマを見つけることができれば…。
未だに見つからないから、安易に時間をお金と交換している。
今のところは自由な時間をあえて削ることで、
読書に集中できる環境を整える、といった方向性だろうか。

読書は、この重たい体を瞬時に、すっぽり別世界へ運び入れてくれる。たちまち、いくつかの人生を追体験させてくれる。これほどすばらしい楽しみがあろうかと、妙に勇気凛々、開き直る気分にさせられた。」P79

時間の「奥行き」について考えるようになった。
何かに夢中になって時の「厚み」が増すと時は「速く」進む。
そして厚みある時間にだけ「生きている実感」がある。

人生の持ち時間に大差はない。問題はいかに深く生きるか、である。深く生きた記憶をどれほど持ったかで、その人の人生は豊かなものにも、貧しいものにもなるし、深く生きるためには、ただ受け身なだけではなく、あえて挑むとか、打って出ることも、肝要となろう。」P133