米長邦雄「人間における勝負の研究」

私の中では将棋と言えば羽生善治さんだけど、
もう一世代前だと今週亡くなった米長邦雄さんなのかな。
追悼がてら本棚にあった米長さんの本を読み直してみた。

勝負の三要素は確率・勢い・運にあると説き(P27~)、
その「運」をつかまえるための方法は、

自分の利害には大した影響のない勝負で必死に頑張ること

消化試合でも真剣勝負を挑み、その後10連勝した話が語られる。
ちなみに今回、訃報を聞いた羽生さんは、

相手にとって重要で自分にとって無関係な1局こそ、全力を尽くすという米長哲学は、将棋界の要であり、礎でもあります。

とコメントをよせている。
また難しい問題に直面した際には(P63~)、

  1. 問題の意味は何か?
  2. 答えは何か?
  3. 自分の力で答えが出せるか?

という順番で考え、最後に「無理だ」という結論が出たら、
あとは自分なりの勝負哲学で決断せよと説く。
そして決断の際は、

大事なことこそ簡単に決めるべし

悩んで時間をかけて答えを出すよりも間違えが少ないからと。

  • 自分の利害に関係のない場面でがんばり運をつかむ
  • 大事なことは迷わず決断する

という2点はぜひとも参考にしたいところ。
最後に亡くなる直前に書かれていたコラムより。

人生は必ずいつか終わるもの。どのような形で投了するのか、あるいは投了させられるのか。・・・「人生すべて感謝である」これが今の心境です。

人間における勝負の研究―さわやかに勝ちたい人へ 人間における勝負の研究
(1993/02)
米長 邦雄
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コメント

  1. 赤大将 より:

    ご無沙汰してます。
    なんとも説得力のある話ですね。
    自分にたいした影響のない一局は、気負わず冷静に
    取り組むことができるから、その一局に全力で取り
    組めればその経験や思考は後々の力の礎になる。
    それを意識して取り組める米長さんは強者であり
    強運を自力で引き寄せられたんでしょうか。
    その一方で手に負えないと見切ったときは潔く
    諦める。確かに紛れもない新の強者ですね。

  2. まろ@管理人 より:

    余談ですが米長さんの社会風刺Twitterおもしろかったなぁ…
    年初にはコンピューター将棋と対戦したり、おもしろい方でした。
    > 手に負えないと見切ったときは潔く諦める。
    あきらめることって大切ですよね。
    「明らかに・見きわめる」ことだから。