人はものづくりを通じて自己の存在を確認する

コーヒーの歴史で触れたナポレオンの「大陸封鎖令」。
イギリスが植民地生産した砂糖やコーヒー、タバコなどを
西欧諸国が輸入しない、って当初は各国の足並みがそろった。
ナポレオンは教会権力など既得権益から解放した英雄だったから。

でも、大陸封鎖令によりイギリスからの輸入物資が止まり、
西欧各国が自国生産に励んだことが、思いもよらない展開を見せる。
国家や民族のアイデンティティやナショナリズムが芽生えたんだ。
これがライプツィヒの戦い(1813年)につながりナポレオンは失脚。
その後のイタリアやドイツの統一運動(1848年)にも波及していく。
こうした歴史上の出来事を見てふと思う。

  • 人はものづくりを通じて、自己の存在を確認するのでは?

もちろん最後に形あるものが手元に残る「ものづくり」がベスト。
とはいえ、そんな純粋な「ものづくり」は最近めったにないから、
「企画→提案→実行→成果の確認」と最初から最後まで
自分の責任で見届けます、って仕事も含めるべきだろうね。

建設的な事業の成功から得られる満足は、人生が与える最大の満足の一つである。・・・人間の建設的な衝動を満足させるような仕事をすることが可能な場合は、はるかに高給だが、それ自体としてやりがいがあるとは思えないような仕事を選ばないほうが彼自身の幸福に照らして賢明である。
---ラッセル「幸福論」第14章より

今年は「時の哲学」をいろいろ読み解いてきたけど、
私たちの人生は基本的に不連続で統一性のないものだ。
だからこそ、ラッセルが指摘するような建設的な仕事を通じて、
過去、現在、未来と積み上がっていく過程を見届ける
ことが重要。

でも分業が進む世の中で、すべての工程に関われる仕事は少ない。
だから自らの存在価値を「年収」でしか測れなかったりして、
自分を見失い、「うつ病」みたいな病気が増えているのかな。。。

コメント

  1. 矢向 より:

    話が脱線してしまいますが、すいません、コメントありが
    とうございます。
    教えていただいた書籍ですが、読んでみようと思います。
    >今年は「時の哲学」をいろいろ読み解いてきたけど、
    >私たちの人生は基本的に不連続で統一性のないものだ。
    >だからこそ、ラッセルが指摘するような建設的な仕事を通じて、
    >過去、現在、未来と積み上がっていく過程を見届けることが重要。
    >でも分業が進む世の中で、すべての工程に関われる仕事は少ない。
    >だから自らの存在価値を「年収」でしか測れなかったりして、
    >自分を見失い、「うつ病」みたいな病気が増えているのかな。。。
    あとは、抱えすぎ、押し付け合い。
    人の上に人を作る仕組み化しすぎなど多くを感じることが
    ありますね。
    無理にヒエラルキーを作るということ。

  2. まろ@管理人 より:

    しかしピーター・バーンスタインが亡くなったのはショックでした。難しい学術的な世界から投資の「知」を解放した偉大な人でしたから。。。