2015-08

食文化と美食探訪

おむすび文化論。「おにぎらず」では霊力が足りない!

かつて米粒には稲の霊力(稲魂)が宿ると信じられていた。 そんな米粒を凝縮した餅や酒は霊力が宿る特別な食べ物。 たとえば正月は「歳神(年神)」を迎え入れるための行事。 やってきた歳神が御魂(その年の命)...
古典に学ぶ人生論

白楽天は晩年の詩がいい!

中国唐代の詩人、白楽天の「中隠」が大好き。 玄宗と楊貴妃を詠った「長恨歌」が有名だけど、 50代後半以降に詠んだ漢詩の方が味わい深い。 今日は目にとまったものを3つほど。 五十年来思慮熟  五十年来の...
文化で読む日本経済

地政学的要衝としての日田(大分)

江戸時代の幕府直轄領(天領)を眺めていて、 その多くは経済的な重要な地域としてピンとくるけど、 ここはなんでだ?と思ったのが大分の日田。 九州の内陸にあって特別、鉱山があるわけでもない。 調べてみると...
食文化と美食探訪

料理で悟りを開く? 人生最高の知的格闘に挑む!

料理を習い始めた去年の11月から約10ヶ月。 8月から家でも本格的に料理を作りはじめた。 ごくごく当たり前のことだけど、 手間をかけた分だけ、美味しい仕上がりになる! ことにとても感銘を受けている。 ...
社会や政治の問題など

憲法に目を向けなければならない不幸

実は大学は法学部だったので、 大学1年生の以来、約20年ぶりに日本国憲法を熟読した。 世間では憲法改正が話題になっているけど、ふと思う。 「そもそも憲法ってなんだろう?」と。 憲法前文の末尾にはこんな...
日本の神様と昔話

現世と異界の時間の進み方。浦島太郎と竹取物語より。

死後の世界が人々の心の中に実在した時代。 現世と異界の間には、はっきりとした境界線があり、 たとえば黄泉比良坂の向こう側が死者の世界だった。 そして現世と異界では流れる時間が違う。 昔話では一定の法則...
世界を読み解く方法

遠くのできごとに、人は美しく怒る。/石川逸子「風」

ふと目にとまった詩に、 人は今も昔も変わらないのだなぁと。 遠くのできごとに 人はやさしい 近くのできごとに 人はだまりこむ 遠くのできごとに 人はうつくしく怒る 近くのできごとに 人は新聞紙と同じ声...
投資の賢人に学ぶ

不祥事を起こした企業への投資(東芝)

東芝の不正会計事件。 久しぶりに個別株投資を検討したくなる案件だ。 周囲にそんな話をすると驚かれるのだけど、 「素晴らしいビジネスでも、一時的に大きな問題を抱えることがあります。その時こそ、大きな投資...
社会や政治の問題など

広井良典「コミュニティを問い直す」の時代錯誤

これからのコミュニティ(共同体)のかたちをどう考えるか? 広井良典「コミュニティを問い直す」では、 コミュニティの崩壊による個人の社会的孤立 に焦点があてられ、 「日本社会における根本的な課題は、「個...
コラボ企画☆本日のスープ

一人一人に「投資」は嬉しい/本日のスープ59皿目

リレー連載企画「本日のスープ~株式投資をめぐる三重奏~」。 m@さんからのご寄稿コラムです。 「投資」と一言で言っても様々な手法があって懐が深いという話の続きです。確かに「投資」と聞いた時に一般的に想...
世界を読み解く方法

賢者と愚者は紙一重?/ホーフスタッター「アメリカの反知性主義」

1963年に出版された「アメリカの反知性主義」。 この中で歴史学者リチャード・ホーフスタッターはこう語る。 「反知性主義は、思想に対して無条件に敵意を抱く人々によって創作されたものではない。まったく逆...
日本の歴史と文化

人と自然の関係の具現化。レヴィ・ストロースの見た日本人の仕事観。

西洋の知で世界を見るな! そう主張していたレヴィ・ストロース(1908~2009)は、 日本を非常に愛した人だった。 名著「悲しき熱帯」の日本の読者へのメッセージでは、 「もし日本文明が、伝統と変化の...