2013-10

日本の美意識

古今和歌集・よみ人しらずの恋歌

詩の歴史上、他国にはない日本の和歌の特徴は、 時代の権力者やその栄華を讃えた歌がほとんどない わずか31文字に、ありったけの想いを込める 恋歌の多さが尋常ではなく、僧侶までが恋を歌う があげられ、とり...
日本の美意識

リセットの日本文化

スーパーマリオの1-1でうっかりクリボーにぶつかった。 そんな時、誰もがリセットボタンに手を伸ばしたことだろう。 現実ではそんなのは通用しないから悪影響? いやいや日本は伝統的にリセットを大切にしてき...
投資哲学を求めて

投資の成功は「まぐれ」が半分

この1年間、日本株の上昇を受けて、ずいぶん資産が増えた。 「個別株の長期投資家」という私の立ち位置がめずらしいらしく、 いくつか取材を受けて、一部が記事になったりもした。でも「買値の何倍」みたいな結果...
古今和歌集

「君が代」は古今和歌集の和歌

古今和歌集に収録される歌の約4割が作者不明。 長い年月、多くの人々に歌い継がれるうちに、 最初は誰が詠んだのか分からなくなってしまった。 そんな歌が「よみ人しらず」の和歌として残されている。 実は現在...
私の人生観

隠居ではなく遁世と世俗の間へ

かつて「35歳で隠居!」と宣言し、その時が来た2013年。 実際に完全に捨てきることはむずかしかった。 鎌倉時代に漂白の旅と草庵に生きた数寄者・西行でさえ、 世の中を 捨てて捨て得ぬ 心地して 都離れ...
日本の美意識

平和憲法は日本史の集大成

日本国憲法はアメリカに押しつけられたもの、との主張があり、 とくに憲法第九条の改正論議が絶えることがない。  日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による...
食文化と美食探訪

人類の料理の起源は青森に…「大平山元Ⅰ遺跡」

私が子供の頃、源頼朝と習った肖像画が、 今では足利尊氏の弟、直義とされていてビックリ! なんて話を以前「夢中問答集」とともに紹介したよね。 福を求める欲を捨てよ/夢窓国師の幸福論(12/05/13) ...
日本の美意識

月の満ち欠けにめぐり逢いを見る(新古今和歌集)

「恋・桜・月」は日本文化形成に不可欠な3点セットだった。 でも「月」が日本人の心の問題になった時期は遅く、 おそらく平安時代後期のあたりから、というのがこの記事。 日本はいつから「月」に目覚めたのか?...
兼好法師「徒然草」

兼好が理想とした金銭感覚/徒然草60段

徒然草217段で禁欲による蓄財に疑問を投げかけた兼好法師。 では彼が理想とした金銭感覚はどのようなものだったのだろう? 徒然草60段に理想の変人、盛親僧都が描かれている。 芋が大好物の高僧で、お金があ...
お薦めの本

おいしさ=味×心/小山薫堂「人生食堂100軒」

小山薫堂氏は「おくりびと」や「くまモン」で有名な放送作家。 雑誌「dancyu」のコラム「一食入魂」で紹介した(2001~09年)、 600軒から100軒を選んで編集しなおした本。 料理の批評ではなく...
お薦めの本

近藤信緒「人に好かれる法」

誰にでも「人に好かれたい」という思いがある。 だからこそ人間関係を論じた本が多数出版されている。 「多すぎて選べないからオススメの本を」とねだられ悩んだ。 本屋で平積みされる近刊書は、基本的に内容が薄...
「時」を読み解く

歴史の行く末は予測不能/カール・ポパー「歴史主義の貧困」

投資家であれば誰もが未来予測に興味をもつだろう。 でも経済学や社会学の分野は未来に対してほぼ無力。 過去のことを必死になって説明しているだけ、って感じ。 カール・ポパーがこのことを論理的に説明してくれ...
日記と雑談

秋の夜長に・・・いや、早く寝ましょう!

先月の後半からブログのPV(読まれたページ数)が急増中。 どうも夜通し過去記事を読んでいる方が結構いるみたい。 著者としては嬉しいけど、これは脳科学的に良くないんだよ。 「睡眠は脳や体をクールダウンす...
古典に学ぶ人生論

わが心は秋月に似たり

「○○の秋」が満載の日本。 月が秋の色、と詠ったのは西行だったか。 身にしみて あはれ知らする 風よりも 月にぞ秋の 色は見えける 秋の月をめでる心は日本独自のものではなく、 中秋の名月といった月見の...
日本の神様と昔話

浦島太郎の原型/風土記・万葉集

浦島太郎は原型からだいぶ形が変わってしまった昔話。 「丹後国風土記」(8世紀前半?)には、 助けた亀に連れられて竜宮城へ… 玉手箱をあけるとお爺さんになってしまう という現代の中心部分は存在しない。 ...
古典に学ぶ人生論

富や名声より健康・長寿/貝原益軒「養生訓」

江戸時代の啓蒙書「養生訓」。 貝原益軒(1630-1714)が83歳の時に著したものだ。 「人生五十にいたらざれば、血気いまだ定まらず。知恵いまだ開けず、古今にうとくして、世変になれず。言あやまり多く...
しあわせのかたち

あきらめる=明らかに+見極める

一般的に「あきらめる」って言葉には、マイナスのイメージがある。 たしかに積み上げてきたものを諦めるのには躊躇しがち。 人生は有限なんだから、自分の限界を見極める力が大事だよね。 時間が無限にあるように...
兼好法師「徒然草」

身の丈に合わない思想をかぶると…/徒然草53段

酔っ払った仁和寺のお坊さんが宴会でウケを狙って、 足鼎(3本脚の鉢)を頭にかぶって踊ってみせた。 一同、大爆笑。でも鼎を抜こうとすると、抜けない…。 鼎を叩き割ることもできず、医者に見せてもどうにもな...
社会や政治の問題など

税制改正に込められたメッセージ

消費税の税率アップが正式に決まった。 増税の代わりに復興特別法人税の廃止がセットになったから、 「大企業を強くして、経済成長を目指します!」 ってわかりやすいメッセージが込められたといえる。 誰もが払...