2012-10

投資で創った人生哲学

東西時間論の比較/線の西洋・点の東洋

私は証券市場分析から時間論(哲学)の世界に足を踏み入れた。 「過去→現在→未来」という一直線の時間世界に疑問を感じたから。 金融・投資の理論は欧米で生まれたものだから、 やはりキリスト教の世界観の影響...
しあわせのかたち

過去の見方で人生が変わる/キルケゴールの時間論

何気なく昔を思い出す。 その思い出し方によって幸不幸の差が出ると指摘した人物がいた。 19世紀の哲学者、キルケゴール(1813~55)だ。 ごく簡単に図解すると、 「想起」は現在から過去へ意識が向かう...
日本の美意識

「お客さまは神様」の文化的背景

神社に常駐する神はいない。 神がときおり訪れる際の仮の宿が神社。 (詳しい説明は原研哉氏の講演録が読みやすい) こんな日本の神の特徴を折口信夫は「マレビト」と呼んだ。 マレビト(客人・稀人)。つまり日...
IR情報等から企業を見る

ユニクロあきられた?(売場1㎡あたりの売上推移)

変な自慢をすると「ファスト・なんとか」は私にとって未知の世界。 キン肉マン世代なのに吉野家の牛丼食べたことないし、 マクドナルドのハンバーガーも最後に食べたのは十数年前。 母が「食」にメチャ厳しかった...
名言・名文

専門的な知識・経験と無知の知

分かったふりをしている人よりも、自らの無知を自覚し、 知を愛し求め続ける者こそが、本当に知恵のある人間。 ソクラテスの「無知の知」を簡潔に言うとこんなところか。 でもユリウス・カエサルも指摘するとおり...
日本の美意識

偶然の文化比較と九鬼周造「偶然と運命」

数学者が偶然や運命を計算で飼い慣らそうと必死だった歴史は、 ピーター・バーンスタインの「リスク」を読めば、なんとなく分かる。 では哲学者は偶然や運命をどう捉えていたのか? あるものが偶然と呼ばれるのは...
偶然とリスクの諸相

未来が現在・過去を評価するのだから…

投資家として世界を読み解こうと試みた当初の約10年は、 時間の捉え方が「過去→現在→未来」と一直線で幼稚だった。 最終的には大学院にまで行ったけど、そこに未来学は存在せず、 数字と論理を積み上げて必死...
投信ビジネスの闇と再生への道

生物多様性ファンドの思い出(セミナーの補足)

先週のセミナーでm@さんが共感できないSRIファンドの例として、 生物多様性企業応援ファンド(三井住友トラストam) を紹介していた(当日は「某生物多様性ファンド」としていたけど)。 組入銘柄がTOP...
社会を意識した投資

主観と客観によるSRIの住み分け

はたして投資を客観的に語ることができるのか? 生物哲学者、ユクスキュルの「環世界」を例に以前も説明したけど、 認識できた現象や数字だけを抜き出しても主観的にしか語れない。 今まで触れてきたものの中から...
名言・名文

人生は築くものではなく流れゆくもの

先日のセミナーにご参加いただいた方から不思議な取材依頼。 「これまでどんな人生を送ってきたのかインタビューさせてください」 とりあえず明日に備えて、イベントを年表形式にまとめながら… やはり人生は築く...
日記と雑談

初めてだらけのセミナーを終えて

昨日のセミナー「個人投資家が金融商品やSRIに期待すること」。 悪天候の中、46名の方にお越しいただき、ありがとうございました。 アンケートの集計結果を手元に届き、 5段階評価で「不満だった(2)」、...
投信ビジネスの闇と再生への道

講演ぷろでゅ~す。10月17日来てね♪

【続報】参加費が1,000円から500円に!→お知らせ記事 ブログの内容自体は昨年から漂流をはじめたけど、 投資のイメージ向上を図りたい!という想いは変わらない。 そんな流れの一環で講演会をプロデュー...
名言・名文

ゴーギャンの涼やかな人生観

いよいよ今週、セミナー開催♪ 登壇者がブロガーだけで、しかも有料でどうなるかな? と少し不安だったけど、ご参加予定の方が50名に届きそう。 先週、主催団体のサイトにコラムを寄稿して宣伝活動も終え、 後...
偶然とリスクの諸相

リスク管理社会の変遷と本質

「リスク管理」の考え方は経済理論から生まれたもの。 確率・統計によって偶然やリスクを飼いならす。。。 でも21世紀に入った今、破局をもらたすようなリスク、 たとえば環境問題・金融危機・テロに対して無力...
お薦めの本

思考欠如の系譜を読み解く/ハンナ・アレント「人間の条件」

ハンナ・アレントは「思考欠如」を現代社会の危機と捉え、 そこに至る系譜をこの「人間の条件」に描こうとした。 労働・仕事・活動の三要素を「人間の条件」と定義し、 近代において「労働」が重要視された結果、...
偶然とリスクの諸相

豊かな社会がリスクをもたらす/ベック「危険社会」

政府の役割が「富の分配からリスクの分配」に変わったという話。 それを唱えたウルリヒ・ベックの「危険社会」の記述をあたってみた。 ※「危険」と訳された部分を「リスク」へ書き換えた。 「近代が発展するにつ...
しあわせのかたち

ミュージシャンの自分年金

お世話になっている20代半ばのギタリストさんから、 「ボクは年金どうしたらいいんですか?」 と聞かれて話したら、なんかキレイにまとまったのでメモ。 年金の寄付or宝くじだと思って支払うもの 年金の受給...
文化・思想に潜む「禅」

不足の美を完成させる禅芸術の7要素

禅は不思議だ。 腰を下ろして動かず(座禅)、布教活動に動き回ったりしない。  それなのに鎌倉・室町期の日本文化に与えた影響は大きい。 禅の山水思想は、枯山水や水墨画へと芸術に進化し、  やがて世阿弥の...
お薦めの本

歴史の道理を読み解く/慈円「愚管抄」

慈円(1155~1225)は平安末期~鎌倉初期を生きた、 当時の仏教界最高の地位(天台座主)にいた人物。 おほけなく うき世の民に おほふかな わがたつ杣に 墨染めの袖 たとえ理想と笑われても、私はす...
食文化と美食探訪

北上する美味しいお米~身近な温暖化

なんか変だなぁ、と思うことを図にしてみた。 これも温暖化の影響のひとつ? 気温の変化については各地の気象台にデータがあるよ。 日本の各地域における気候の変化 もし今、私に子供がいたりしたら、北海道に別...