2012-06

お薦めの本

天からの文を読み解く-野尻抱影「星と伝説」

6月30日は「アインシュタイン記念日」なんだって。 1905年の今日は「特殊相対性理論」に関する最初の論文発表の日。 日本では歴史・文化に関する英文の名著が次々生まれていた頃だ。 最近、アインシュタイ...
パスカル「パンセ」

「考える葦」を文脈から読む/パスカル「パンセ」

今月のNHK「100分de名著」はパスカルの「パンセ」だった。 やっぱりラストは「考える葦」で有名な断章347が紹介されたけど、 パスカルの意図を正しく理解するには前後も読みたいところ。 考えが人間の...
お薦めの本

絶対的な時間は存在しない/佐藤勝彦「相対性理論を楽しむ本」

人の心を通すと時の流れはゆがむ。 日常的なことで考えれば、時の流れを忘れるような体験の中にしか、 「今」という感動に満ちた時間は私たちに存在しない。 また、株式投資の視点からリーマンショック後1年間の...
日本の美意識

ゾロアスター教の二元論vs日本の「間」

いつからか日本は極端な「善悪二元論」に走るようになった。 政治、原発などの難しい問題から、焼き肉屋のレバ刺しまで、 白黒はっきりつけることが正しいとは限らないのに。。。 「間」を大切にする心は一体どこ...
日本の歴史と文化

三日月が象徴のイスラム教。日本への伝来は?

クロワッサンをサクッとかじる。 この三日月パンの来歴はハッキリしないようだが、 かつて西欧を震撼させたオスマントルコ帝国と関係があるらしい。 (クロワッサンを食べてトルコとの戦いに勝とう!みたいな) ...
日記と雑談

スマホからガラケーへ回帰

Blog:カウンターゲームのとよぴ~さんがFC2へ逆戻りで、 タイトルも「高配当ETFで戦略的インデックス投資日記」も変わってた。 仕事と幸福三部作でも書いたけど「人生いくらあれば十分なの?」 と考え...
食文化と美食探訪

日本料理の引き算の美学

日本料理の出汁は「取る」ものだと思ってた。 でも「出汁を引く」って表現もあるそうで、引き仕事はいろいろ。 お湯のなかに鰹節や昆布の味を「引き出す」出汁作り。 食材の苦みやえぐみを取り除く「灰汁引き」。...
偶然とリスクの諸相

偶然の美しさと運命の出逢い

20世紀フランスの詩人ブルトンは「シュルレアリスム宣言」なかで、 「私の意図は、一部の人々の間にはびこっている不思議への嫌悪と、彼らが不思議の上にあびせようとしている嘲笑とを糾弾することだったのである...
偶然とリスクの諸相

確率を引っ掻いたシュレーディンガーの猫

初期状態さえ分かっていれば、あらゆる自然現象の未来は予測可能。 長らく人々の思考を支配してきた決定論(運命論)に対し、 数学的には確率・統計が、物理学ではハイゼンベルクが斬り込んだ。 この流れの先に量...
食文化と美食探訪

美味学の永遠の基礎-ブリア・サヴァラン「美味礼讃」

サヴァラン…あれ?と思った方はお菓子好きの人だね。 あのフランス菓子はナポレオン前後の法律家の名を取ったもの。 食通だった彼が人生の集大成として書き残したのが「美味礼讃」。 序文には「美味学の永遠の基...
投資哲学を求めて

哲学や物理学から投資理論を読み直す

投資を起点にはじまった思考の旅をここで振り返ってみる。 投資を追求すれば投資理論の土台とされる、 モダンポートフォリオ理論(MPT) 資本資産価格モデル(CAPM) を教え込まれるわけだが、私には納得...
日記と雑談

ブログに関する勘違い

先週末、話していて、勘違いされてるな~と思ったことをいくつか。 Q. ブログを書き続ける秘訣は何ですか。 心や脳によぎった一瞬の情景を記録しておくために続けてるんだ。 書きはじめたら頭がまとまったり、...
投信ビジネスの闇と再生への道

コラボ投資がアクティブ運用復権の切り札

rennyさんが以前書かれた「新しい」投信文化のキーワード へのお返事+「コラボ投資」応援メッセージが今日の記事だよ。 バートン・マルキール、チャールズ・エリス、ジョン・ボーグル。 名前を並べるだけで...
社会を意識した投資

社会貢献って結局なんだ?-知性の限界を踏まえて

まもなく「リオ+20」と呼ばれる国際会議がはじまる。 1992年開催のリオデジャネイロでの地球サミットから20年。 このとき環境に関する重要な条約が提起されたことで有名。 国連気候変動枠組条約 生物多...
名言・名文

知性の限界/ユクスキュル「環世界」

ユクスキュル。生物哲学者と呼ぶのが正しいのかな。 「環世界"Umwelt"」って概念は様々な分野に問いを投げかける。 環世界の考え方を私なりに簡単にまとめると、 すべての生物は知覚の枠内でしか世界を認...
食文化と美食探訪

料理を味わえば、水墨画が日本画なのだ

1973年に亡くなった日本画家、横山操は、 「日本の水墨画を完成させないで死ぬのは無念だ。 ぼくはもう一度、雪舟から等伯への道程をたどってみたかった。」 と言い残したのだという。 日本史をたどると一般...
日記と雑談

肩書きのない名刺、ワイルドだろぉ~?

2月の初めから新しい名刺を使っている。 表が名前(本名)とローマ字、裏はここのURLとQRコードだけ。 当初は余計な物を削ぎ落とした「余白の美」を気取ってたけど… 渡した相手に「ワイルド」と称されるこ...
お薦めの本

ポール・ヴァレリー「投機家・テスト氏との一夜」

ポール・ヴァレリーは20世紀前半に活躍したフランスの詩人。 世界や自分をどう捉えるべきか悩んだ若き日のヴァレリーは、 自分の分身、テスト氏なる人物を生み出し対話をはじめる。 そのテスト氏シリーズ1作目...
お薦めの本

バイキャメラル・マインド(二分心)の衝撃

連塾最終回で「ゆらぎと創発をめぐる科学のための5冊」と題して、 松岡正剛氏が選んだうちの1冊、ジュリアン・ジェインズ「神々の沈黙」。 途中まで読んだけど「バイキャメラル・マインド」、すさまじい仮説だ。...