2012-04

古典に学ぶ人生論

白楽天「中隠」/官と隠のはざまを生きる

隠居するにはまだ若く、未だ出家するほどの決心も着かない。 富や名声への関心は極めて薄いが、食欲だけは捨てられない。 万人にいい顔はせず、頼りにしてくれる人だけに誠意を尽くす。 暇すぎるのは苦痛ゆえ、依...
サッカー

Muchas gracias, Guardiola.

バルセロナを追っかけ始めたのはクライフ監督時代の末期から。 ちょうどACミランのサビチェビッチにメチャクチャにやられた頃だ。 あのときあなたは20代前半。すでに中盤に不可欠な選手だった。 1990年代...
世界を読み解く方法

人の弱さに寄り添い、壊れ始めたGoogle

Amazonに搭載されているおすすめ商品の表示機能。 投資を学び始め、一心不乱に集中していた頃は便利だった。 でも多分野を渡り歩く今の私には無意味な機能となった。 人の関心はうつろいゆくもの。システム...
お薦めの本

ヘタなビジネス書より井原西鶴

ビジネス書と呼ばれる本は基本的にくだらない。読むだけ時間のムダ。 もし読むのなら、新刊ではなく、時の風化に耐えた本がいいだろう。 というわけで、江戸時代の井原西鶴「日本永代蔵」なんてどうかな。 仕事と...
お薦めの本

杉田圭「超訳百人一首 うた恋い。」

百人一首の歌が詠まれた背景を漫画化した本。 3作目が発売され、この夏にアニメ化も予定されているそうな。 2作目は六歌仙の在原業平、小野小町、文屋康秀を中心に、 3作目は「枕草子」の清少納言を中心に百人...
お薦めの本

古代ローマの無常観/セネカ「生の短さについて」

「無常観は日本特有のものですか?」とお便りいただいたので。 日本特有のものではなく、むしろ日本は世界に遅れてたと言えるかも。 たとえば「徒然草」(14世紀)に似た書物が古代ローマ(1世紀)にある。 皇...
兼好法師「徒然草」

億万長者になるための5ヶ条/徒然草217段

今日は兼好法師が大富豪に聞いた億万長者になる方法を紹介したい。 平清盛が日宋貿易に力を入れた頃から、貨幣(銅銭)が日本に流入。 兼好の生きた14世紀前半は、貨幣経済が本格的にはじまった頃なんだよ。 で...
古典に学ぶ人生論

守破離の来歴と礼讃

文化・芸能以外の分野で「守破離」を目にすることが増えたような。 既存の型を守り、型を破って外に出て、型を離れて新たな型を生む。 そんな「守破離」はどこからやってきたのか? 世阿弥の「風姿花伝」の一節が...
古典に学ぶ人生論

夢窓国師の見た夢/夢中問答集64話

夢中問答集は禅僧・夢窓国師と足利直義(尊氏の弟)の問答集。 京都・天龍寺で繰り返されたという両者の問答の内容はもちろん、 記録・編集・印刷といった裏方の腕の良さも組み合わさり、 日本における出版の歴史...
日本の歴史と文化

方丈記と徒然草の間に吹いた風

方丈記(1212年頃)と徒然草(1330年頃)の無常は何かが違う。 徒然草はこの世は無常だから、今この時を大切に生きようよ! と無常から反転するけど、方丈記はなんとなく暗いまま終わる。 方丈記の末尾に...
しあわせのかたち

LOVEとLIKEはどう違うのか?

朝日新聞のCMが気になり調べてみたらサイトがあった。 「"LOVE"と"LIKE"はどう違うのか。何で読んだか思い出せないのだが、ある説明に感心して書き留めたことがある。LOVEは異質なものを求め、L...
世界を読み解く方法

まぐれと実力の取り違え

前回の「意味の渇望」に引き続き、周囲と話がかみ合わないこと。 それは「まぐれと実力の取り違え」。これがどうにもならない。 しかし正直に言うと、これには私自身もとらわれていた過去がある。 20代後半の幸...
古典に学ぶ人生論

意味に餓える社会。その意味ってお金なの?

「それって何の意味があるの? 将来何の役に立つの?」 みたいに問いかけられてばかりの気がする。(15歳の頃にはすでに…) 「意味? そんなの考えたことないけど…」とモヤっとしてたけど、 最近になってか...
日本の美意識

日本文化形成のイメージ図

日本の文化、とくに美意識の系譜を探ろうと書いた最初の記事が、 桜と日本(2010/04/01) 追っかけをはじめて2年。 お風呂で突然、頭に浮かんだピラミッド図を整理すると… まず日本という国の最大の...
日本の美意識

花見と酒宴の歴史-桜の聖と俗

そうか。去年のように静かに桜を見上げることはできないんだね。 酔っぱらいと生ごみの狂宴が帰ってきてしまうのだ。。。 自粛ムードの中、静かに咲いた聖なる桜は、今年再び世俗に戻る。 今年は西行や梶井基次郎...